#119 Article 4087 Posted at 1993/09/10 04:24:45 by K_Katayama (MAP3623) [BIRTHDAY]
Subject: 亜美ちゃん お誕生日おめでとうう
ども K_Katayama です。 なんか僕のつたない文を読みたいと言ってくれる人がいるみたいなので、 fj の方に流した亜美ちゃんのお誕生日記念のショートストーリーを こっちにもアップします。 ---------------------- ここから ----------------------- 北極Dポイントへ通じる通路を見つけた日、アルテミスの心使いによってセー ラー戦士の面々はそれぞれに家族との別れを済ませてから、翌日の夜に再び火 川神社に集まることになった。 その翌朝……。 「亜美ちゃん、亜美ちゃん。」 「ん。えっ、ああ、何?ママ。」 亜美は前日の夜も戦いの後、さらにその日のノルマを果たしていたため、いさ さか寝不足気味であった。今も朝食の時についうとうとしてしまい、母親に呼 ばれたのに気がつかなかったのである。 「また。最近ぼうっとしているみたいだけど、何か悩みでもあるの?」 「ううん。なんでもない。」 「そう、それならいいんだけど。最近あなたちょっと変わったわね。」 「そう? 特に変わったことはないと思うけど。」 変わったこと、それは自分がセーラー戦士として目覚め、妖魔相手に仲間と共 に戦い始めたこと。でもそのことは誰にも言えない。4人の仲間と2匹の猫の 他には……。そう、ぼんやりと考えていた時、いきなり 「あの……なんて言ったっけ、あのおだんご頭の子。」 と、言われ、一瞬驚きながらも、 「うさぎちゃん、月野うさぎちゃんよ。ママ。」 と、返事をした。母親はそれに続けるように 「そう、そのうさぎちゃんとつき合い始めてからかしら、変わったなって思っ たのは。それまではいつも一人で勉強ばっかりやっていて友達なんてついぞ聞 いたこともなかったのに、最近ではずいぶん明るくなったようだし、この間は 男の子とデートまでしたんでしょ?」 「ママ、浦和君はちが……。」 赤面しながら否定する亜美であったが、まんざら悪い気持ちでもない。という のが正直なところでもあった。 そういう亜美のセリフを遮り母は話を続けた。 「あたしもあの人と別れてからというもの自分で、自分一人の力で医者として 認めてもらうために必死だったってゆーのもあってさ、小さい頃あなたをほっ たらかしにしていたから友達もできないのかなって心配していたんだ。ほんと のところ。」 「ママ。」 思わぬ母の本音に当惑の思いも隠せず、亜美は相づちをうつばかりであった。 母はさらに話を続けた。 「でも嬉しいぞ。ママは。亜美がこうして元気で成長してくれたのがね。これ からも、高校、大学、社会に出て、それから結婚。まだまだあたしを喜ばせて くれるよね?」 「もちろんよ。どうしたの一体。」 「ううん、さっきもいったでしょ。あなたが変わったって。変わったあなたを 見るとなんかだんだんあたしから離れていくような気がしちゃってさ。」 「………………私だっていつまでも子供じゃないのよ。段々親離れをするのは 当たり前でしょ?」 一瞬亜美の体に震えが走った。 何とか言葉をひねり出したものの、いかにもその場しのぎという感は否めなかっ た。 「そういうのとは違うの。そう、あなたがあたしをおいてどこかへ行ってしま うような……そんな気がして……。」 母の勘とでもいうのであろうか、直感的なもので亜美が自分の元から去ってし まうというのを感じとったのであろう。 「亜美、あなたいつまでも、ううん結婚するまででいいからそばにいてくれる よね?あたしより先に死んじゃったりしないよね?あの人みたいにあたしを置 いてどっかへ行っちゃったりしないよね?」 「何を縁起でもないことを言ってるの?そんなわけないじゃない。それじゃ、 あたし学校に行くから。」 母の言葉にこれ以上答えることはできないと考えた亜美はとりあえず学校へ行 くという口実でその場を離れた。 その夜、母が寝静まるのを待って支度を整え、母に置き手紙を残した。 そして、そっと火川神社に行こうと家を出ようとした時……。 「亜美ちゃん?こんな時間にどこかへでかけるの?」 部屋の電気がつき、そこには起きてきたのか母が立っていた。 その表情には不安がありありと出ている。 「ママ、ごめんなさい。今日はどうしても行かなきゃいけないの。」 「また、あのうさぎちゃん……だっけ?彼女のため?」 「ううん、そうじゃない。詳しいことは言えないけど……。」 そう、これは自分のため。 前世にプリンセスを守りきることのできなかったセーラーマーキュリーとして の自分としての罪滅ぼしのためにも……。 今度は守る、自分の命に代えてもプリンセス・セレニティやセーラー戦士の仲 間達、いいえ、私の大切な友達のレイちゃん、まこちゃん、美奈子ちゃん、そ してうさぎちゃんを守ってみせる。 その決然とした亜美の様子を見て母は言った。 「そうね、あなたは昔っから何でも一人で抱え込んできたものね。あなたが 『言えない』と言うのならこれ以上はあたしは聞かない。だけど一つだけ忘れ ないで。あなたの家はここよ。必ず『ただいま』と言って帰って来て。それだ けは約束して。」 全ての亜美への愛情を込めたその言葉に、亜美は 「うん。じゃあ……行くね。」 と、しか言えなかった。 玄関を出て、ふと扉を振り返った時、扉の向うで見送る母の姿が見えたような 気がして頬に冷たいものが走った。 「ママ……。きっと、きっと帰ってくるからね。」 そして亜美は再び火川神社への道を歩きはじめた。 to be continued to Pritty Soldier Sailormoon episode 45. --------------------- ここまで ------------------------ と、いうような感じです。 一応今までまこちゃん、レイちゃん、うさぎちゃんの誕生日にもこんな感じで ショートストーリーを書いてきましたので、読みたい人がいましたら連絡下さい。 #internet ととメイルのやりとりができる人ならそっちからの方が早いでしょう。