#84 Article 589 Posted at 1991/03/16 03:07:47 by MEMOLE (MAP1917) [STORY]

Subject: Re:*41 夜の少年少女世界名作連続ドラマ「小公女ヒラリー」(笑) /581 ............ /147 /146

☆ 夜の少年少女世界名作連続ドラマ ☆ 「小公女ヒラリー」

   (第44回)「おお この子だ!!」

   次の日の朝、ヒラリーが目覚めてみると、テーブルの上に置いた手紙は消えて
   いました。・・・どうやら、昨日の夜のうちに、魔法使いさんの使者がやって
   来て、手紙を持っていってくれたようです。・・・そして、その親切な魔法使
   いである、隣の紳士は、ヒラリーの手紙を読んでいるところでした。

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   |  このような、お手紙を差しあげる事は、御自身の深い見恵みを  |
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   |  秘密になさってこられた、あなたさまにはきっと、ご迷惑な事  |
   |                                |
   |  かも知れません。                      |
   |                                |
   |  でも、今の私は、心からお礼を申さずにはいられないのです。  |
   |                                |
   |  長い間いつも心傷つき、寒さに震え、お腹を空かせてきた私と  |
   |                                |
   |  キャサリンに、素晴らしい幸せを届けて下さったあなた様に、  |
   |                                |
   |  せめて感謝の一言を申し上げる事をお許し下さい。       |
   |                                |
   |  ありがとうございました。そして、お身体を大切にと・・・。  |
   |                                |
   |  まだ見ぬ親切な魔法のお友達へ                |
   |                      屋根裏の少女より  |
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   ヒラリーの手紙を読んで、その紳士は、たいへん心を打たれました。

   「ああ・・素晴らしい手紙だ・・・。それに、この少女が、これほど私の気持
    ちを読み取ってくれていようとは・・・。ジョドー!・・・私は、今ひどく
    混乱しているのだ・・・。」

   「伯爵様・・・?」

   「ああ、わかっている。また私の心の病だよ・・・。きっと私は、おまえから
    聞いている隣の屋根裏の、やさしく気の毒な少女に、ラルフの娘のイメージ
    を勝手に重ねてしまったのだ・・・。そう・・・!!私は、二人が同じ一人
    の少女だったら、どんなに嬉しいことだろうと・・・。そんな馬鹿げた幻想
    を、抱き続けてきたんだよ・・・。

    ・・・だが、その馬鹿げた幻想も、まもなくフィリップ弁護士が連れてくる
    ラルフの娘が打ち壊してくれることだろう・・・。ジョドー!港への出迎え
    を頼むぞ・・・。」

   「はい!!かしこまりました。」

   その頃、ヒラリーの屋根裏部屋へ、隣の紳士の家で飼っているサルのアメデオ
   が、迷い込んで来ました。ヒラリーは、雪の中で凍えていたアメデオを、暖炉
   の火で暖めてあげます。・・・そして、元気になったアメデオを、お隣の家へ
   連れていこうと決心するのでした・・・。

   その隣の家では、やっと、フィリップ弁護士が到着した所でした。フィリップ
   弁護士は、鎮痛な面持で、伯爵に話しはじめました。

   「・・・実は、お詫び申さねばならぬ事が起こりまして・・・。先日パリより
    ラルフ氏のお嬢様が見つかった事、およびそのお嬢様を連れて帰る旨、手紙
    で、ご報告致しましたが・・・帰国直前になって・・・。」

   「人違いだったのかね・・・!?」

   「はい。その少女は、お捜しのお嬢様と同じインド出身で、たしか、ペリーヌ
    とか言う少女でした。もっと早く名前を確認すれば良かったのですが・・。
    それまでにも、パリ中の寄宿学校を捜しつくしたのですが・・・残念ながら
    、ラルフ氏のお嬢様に該当する様な女生徒は、発見出来なかったのです。」

   「か、覚悟はしていたよ・・・フィリップくん。うっ、くく・うっ・・・。」

   「は、伯爵さまっ!!」

   「大丈夫だ・・・。私の神経はまだ耐えられる・・・・。多分、こうなる事を
    予想していた為だろう・・。こうなる事を・・・。」

   「伯爵さま。お隣の屋根裏に住む、例の方がお見えになってます。お会いして
    是非、今までのお礼を申し上げたいと・・・。」

   「と、通してくれたまえ!!今すぐにだ!!」

   「承知しました。」

   「はじめまして、伯爵様!・・・あれほど、御親切をいただきながら、こんな
    形で、突然お伺いしたことを、どうかお許し下さい。」

   「いや・・・私の方こそ、丁重な手紙をいただいたお礼を申さねばなるまい。
    おや?・・・ところで失礼なようだが、君のその指輪は君の物かね・・?」

   「はい。これは、母の形見なんです。父がそう言って、私にくれた物です。」

   「おおおっっ!!こ、この紋章は!? フ、フィリップくん!私には聞けん!
    き、君が・・・君が聞いてくれたまえ・・・。この子の名前をだ!!」

   「・・・君の名前は?」

   「・・・ヒラリー!! ヒラリー・ウェントワース・カリオストロです。」

   「おおおっ!!こ、この子だ・・・!!この子がラルフ殿下の娘だったんだ!
    ・・・そして、我々が必死になって捜していた、姫様だったのだ!!」

   よいこのみんなぁ!!このつづきは、またあしたね!!

   ああ、結局これになってしまふ(笑) 朗読 MAP1917 MEMOLE