#84 Article 444 Posted at 1991/03/06 04:36:26 by MEMOLE (MAP1917) [STORY]
Subject: Re:*33 夜の少年少女世界名作連続ドラマ「小公女ヒラリー」(笑) /437 .......... /147 /146
☆ 夜の少年少女世界名作連続ドラマ ☆ 「小公女ヒラリー」 (第34回)「嵐の中のつぐない」 今日は、朝からひどい雨でした。そのせいで屋根裏部屋は、窓が壊れて水浸し になってしまいました。その後始末のおかげで、ヒラリーは、びしょ濡れにな ってしまいます。寒気がして少し熱がありましたが、しかし、仕事は休む訳に はいきません。 雨の中を外から、石炭を運ぶ仕事が終わると、今度は、パットの部屋に石炭を 運んで、暖炉に火をつけるよう言われました。重い石炭を、パットの部屋へ運 んで行くと、猫のブラッキーが擦り寄って来ました。 「なごなご」 「まあ!!ブラッキー!!あなたも寒いのね・・・。わかったわ!今、暖めて あげるから、いらっしゃい・・・。」 ヒラリーは、日頃の過酷な疲れのせいか、そのまま暖炉の前で眠ってしまいま した。しばらくすると、授業の終わったパットが、部屋へと戻って来ました。 「まぁぁ!ヒラリーったら、こんな所で盗み寝してたんだわ!!ちょっとぉ! 起きなさいよ!!」 「ごめんなさい・・・私・・・いつのまにか・・・。」 「何がいつのまにかによ!!私の部屋で勝手に寝込むなんて、ずうずううしい ったらありゃしないわ!!」 「許して・・・パット・・・。私、とても寒気がして・・ちょっと暖まらせて いただいているうちに、つい・・・。」 「いい訳はたくさんよ!!ふん!!なによ・・・猫まで勝手に、私の部屋に入 れたりして!!シッ、シッ!!ほら、出て行きなさいったらぁ!!あっ!! 逃げたっ!!お待ち!!」 パットは、猫を部屋から追い出そうとして、誤ってインクの瓶を自分の服に、 こぼしてしまいます。暫く呆然と立ち尽くしていたパットは、ものすごい剣幕 で怒り出しました。 「ああああっ・・あなたのせいよ!!勝手に、猫を入れたあなたのせいよ!! 見なさいよ!!私の一番新しい、一番高い服が台無しじゃないのっ!!弁償 しなさいよ!!・・・ふん!! ・・・と言っても、今のあなたに弁償なんて出来るはずなかったわね・・。 いいわ!とにかく、この服を元通りにしたら許してあげるわ!でない限り、 どんなに謝ったって、許してなんかやらないわよ!!」 ヒラリーは、雨の中を、以前リンちゃん人形を譲ってくれた親切な洋服屋さん へと行ってみる事にしました。今のヒラリーには、他に頼れそうな所がなかっ たのです。そして・・・店の主人は、ヒラリーの事を憶えていてくれました。 「おおおお!!やっぱり、あの時のお嬢さん!!ああ・・それにしても、うん うん・・・。ひとくちでは、言えぬ事情がお有りのようだね・・・。」 「私・・・ご主人にお願いがあって伺ったんです・・・。これをなんとか、元 通りにしていただきたいのですが・・。」 「ほぉぉぉ・・私に?・・・いいですよ。うぅぅむ・・・これはパリ仕立て! ・・・ん?これは、インクのシミ。」 「はい!!お友達の大事な服なんです。元通りにならないと・・・私、私。」 「出来ますよ!!お嬢さん・・・。安心しなさい。シミは抜いてあげますよ」 「よかった・・。あのぅ・・お代の事なんですけど・・・実は、私・・・。」 「とんでもない!!うちの人形を、「リン・ラッセル」と名付けて下さったで しょう。あのリンちゃんを大事して下さっているあなたから1ペニーだって いただく訳にはまいりませんよ!!御心配なく!!・・・それより、失礼な 事を聞くようだが・・・だいぶ身の上がお変りの様ですが・・よろしければ 訳をお聞かせいただけませんか?」 「ええ・・。今の私は、ここでリンちゃんと出会った時の私ではないの・・。 お父さまが亡くなって、学院のメイド代わりなんです。・・・でも、お世話 になった事は、いつかきっとお返しにあがるつもりです。」 店の主人は、それ以上何も聞きませんでした。今は、この少女の幸せを神様に 祈るしかありません・・・。それから嵐の中をヒラリーは、ずぶ濡れになって クレア学院に戻りました。しかし、仕事をさぼったという事で、院長先生に呼 び出されてしまいます。 「いったい、今までどこへ行ってたのです!!」 「はい!!実は、パトリシアさんの服のシミ抜きに・・・。」 「お見せ・・・!パトリシアさん。ヒラリーの言う事は本当なのですね?」 「はい!!その通りです。彼女は、私をねたんでわざとその服にインクをこぼ したんです。それを私に見つかって、しかたなくシミ抜きに行ったんです」 「違います!!院長先生!!」 「お黙り!!ヒラリー!!・・・おまえという人間は、なぜそんなに心がねじ けているんです!!」 ヒラリーは、このせいで更に、過酷な重労働のお仕置を受けてしまいます。 そして、身体の弱りきっていたヒラリーは、ついに倒れてしまったのでした。 ・・・高い熱にうなされ、屋根裏部屋のベッドの上で起き上がる事も出来ない ヒラリー・・・。次回、小公女ヒラリー「消えそうないのち」ご期待下さい。 よいこのみんなぁ!!このつづきは、またあしたね!! セーラ熱にうなされて眠れない(笑)朗読 MAP1917 MEMOLE