#84 Article 309 Posted at 1991/02/23 02:28:21 by MEMOLE (MAP1917) [STORY]
Subject: Re:*22 夜の少年少女世界名作連続ドラマ「小公女ヒラリー」(笑) /296 ....... /147 /146
☆ 夜の少年少女世界名作連続ドラマ ☆ 「小公女ヒラリー」 (第23回)「親切なパン屋さん」 「ヒラリー!おまえは、明日の朝も昼も夜も、食事抜きです!!」 あの事があってから、ヒラリーとキャサリンは、さらに食事の量を減らされて いました。今では、屋根裏部屋のネズミの「メモル」にすら、パンくず一つ、 持って来てやれません。 そんなある日、掃除をしようと、階段を昇っていたヒラリーは、パットに押さ れた事で、院長先生に水の入ったバケツをひっくり返してしまいます。この事 で、料理人のおかみさんは、鬼のように激しくヒラリーを叱りつけました。 「まったくおまえは、とんでもない事をしてくれたねっ!!・・・この雨続き だってぇのに、家の中で院長先生に水をぶちまけるなんて、いったいなんて ぇ事するんだよ!!」 「すみません・・・。」 「院長先生カンカンだからねっ!!当分おまえには、まともな食事はやれない から、そのつもりでおいでっ!!」 そして、まだ、はらわたが煮えくりかえる思いをしていた院長先生は、その、 うっぷんを晴らそうと、冷たい雨の中を、ヒラリーに手紙を出させに行かせま した。ヒラリーの靴はひどく傷んでいて、水も染み込んできてしまいます。 それに、とてもお腹が空いていたヒラリーは、レストランのご馳走を見て、唾 を飲み込んでしまいます。ヒラリーは、そんな自分に気がついて、恥ずかしく なりました。 「いけない・・・。少しぐらいお腹が空いたからって、我慢出来ないようでは 天国のお父さまに笑われてしまうわ・・・。」 「そうだわ!!こんな時は、何か楽しい事を思い出すことだわ!!・・・そう ・・・インドの事がいいわ!!暖かい太陽が、いつもふりそそいでいたあの インド!!・・・そして、いつももぎたてのくだものや、パンが・・・。」 「ああっ!!だめだわ!!どうしても食べ物の事を思いだしてしまって・・。 そうよ!!もしも私に今、銅貨一枚あったら・・・焼き立てのぶどうパンが 買えるのに・・・。」・・・・・・・・・・・・・・・・・・「ハッ!!」 何という事でしょう!!それは道に落ちていた4ペンス銀貨でした。しかし、 ヒラリーはお金を拾うと前のパン屋さんへ入って行き、正直に、これは店の前 に落ちていたお金です。と言いました。 店のおかみさんは、大変感心してそれは貴方の物だと言ってくれます。でも、 それでもヒラリーは、このお金をどうしたらいいか迷っていました。そして、 ある事を思いつくと、今度は教会へと行きました。 「ほぉ・・・拾ったそのお金を寄付したいと言われるのじゃな。」 「はい。どうしても落した人が、見つかりそうもないので・・・。それで。」 「いや、落された方は解っておる。・・・それはきっと神様じゃよ。神様が、 あなたのような心の美しい方に、お授けになったのじゃ・・・。神様に遠慮 は無用じゃ。さっ、それで、何か買ってお食べなさい。それが一番、神様が 喜んで下さる事じゃよ。」 「司祭さま・・・。」 ヒラリーが、さっきのパン屋に戻ってみると、店の中を覗いている、貧しい身 なりの女の子がいました。女の子は、大変、お腹を空かせているようでした。 ヒラリーは、4ペンス分で買えるだけパンを買うと、そのうちの一つを取って 後は全部、その少女にあげてしまいました。 本当は、全部食べたって足りないくらいお腹が空いていたのです。それを見て いたパン屋のおかみさんは、目頭が熱くなってきました。そしてヒラリーの事 を、天使みたいな子だと言いました。 その、残った一つも、ヒラリーは、キャサリンと半分にして食べました。でも ヒラリーは、とても満たされた思いでした。たとえ、わずかのパンでも、あの 少女や、「メモル」の家族、そして、キャサリンと分け合えた事で、ヒラリー のお腹は充分に満足だったのです。 ああぁぁっ!! 耐えろ!!ヒラリー!! くじけるな!!ヒラリー!! がんばれ!! ぼくらのヒラリー・ウェントワース!! よいこのみんなぁ!!このつづきは、またあしたね!! 明日は薄幸美少女虐待アニメ鑑賞予定(笑) 朗読 MAP 1917 MEMOLE 備考:ヒラリーが買ったのは、ぶどうパンでした。値段はひとつ1ペンスです。 本当は4個しか買えませんが、店のおまけで5個買う事が出来ました。