#75 Article 84 Posted at 1990/10/18 00:01:18 by CIA (MAP2061) [MAJOTAKU]
Subject: 宮崎氏には脱帽します。
初めまして、皆さん。我輩も皆さんに負けないぐらい宮崎作品が大好きでありま-す。 で、一言。 宮崎作品がなぜこうまでに人気があるのかについて話したいと思います。 我輩が思うに、宮崎作品はすべて冒険がテ-マになっていますね。 『冒険』というと、皆さんは、ついナウシカやラピュタのように、広大な自然を 舞台にしている活劇もの、と思ってしまうのですが、もちろん、それも『冒険』に は当然含まれるでしょう。しかし、それが中心ではなく、『冒険』に欠けては いけないものは、『主人公の成長』ではないでしょうか。 つまり、様々な難局を乗り越えながら、最初は、弱虫だった主人公がたくましい人間 へと成長していく過程を描いているものは、すべて『冒険』と呼んでも良いのではな いでしょうか。(あえて分けるなら、ナウシカ系を『大冒険』、魔女宅系を『小冒険 』) 実際、『魔女の宅急便』を観て我輩が感じたことは、キキという一人の女の子の少女 から大人への成長の過程を人間性豊かに描いている、ということです。 象徴的に読みとっていくと、人間が成長していく段階をきちんと追っているのです。 冒頭シ-ンでの魔女の掟として、旅立たねば ⇒家庭から学校という世界へ無理矢理 ならないところ 入って行かねばならない 途中で、自信をなくし、魔力も失いかけて ⇒ここらへんは、自我に目覚め初めて しまうところ 自分とは何なのかに悩んでしまう 絵描きの友達のアドバイスで、心理的に ⇒自分だけの悩みではなかったことを 立ち直っていくところ 知り、安心する 巨大な飛行船の墜落事件での大活躍 ⇒自分が助けなければ、という気持ち が悩みを消し去り、魔力を取り戻す ・・・・・・・ ここからが、本当の旅立ち、つまり、過去の育てられてきた子供としてではなく、 未来に向かって生きていこうとすることの大切さに気づくのです。 この一連の過程は、形こそ違っていても、誰もが経験していくものと思います。 我輩自身を考えてみても、そう思うのです。 これが『魔女の宅急便』をここまで大ヒットさせた要因ではないでしょうか。 誰もが共感してしまうテ-マを扱い、それを宮崎駿という最高の動画作家の手によって 最高の娯楽映画に仕上げられたものが、この『魔女の宅急便』だと思います。 宮崎氏の新作を心待ちにしているCIAでした。