#75 Article 697 Posted at 1995/10/29 21:56:15 by Largo (MAP5244) [MIMI]
Subject: Re:*17 感想/耳をすませば /690 ...... /622 /616
TOSHI さん、 レス遅くなってすみません。 真摯なレスありがとうございます。 ただ、残念ながらちょっとピンとこない部分がまだあるので、 気が向いたら、「もうひとつの重要な原作改悪」というのも含めて、 もう少し詳しく説明していただけると、とても嬉しいです。 ただ「ピンとこない」といってもどこがそうなのかわからないでしょうから、 以下に書きます。 自分の素朴な感想を手探りで書いただけのようなものですんで、 見当違いのことや、わかりにくい点もあるとは思いますが、 ご容赦下さい。 "「女の子だから」という言葉が潜んでいる"というご指摘については、 少なくとも私は、指摘していただいたあともあまり実感がわきません。 あの場面でむしろ注目したいのは、汐が「二人で約束したじゃないの」と 雫を非難している点です。これは、この家族が、少なくともこういう 場面で「親子の情」とか「昔からのしきたり」よりも「お互いの約束」を 重視する家族であることをあらわしています。これは両親がインテリであ ることと関係があるのではないかと思います。 また「変な家族はいくらでもある」ということについてですが、 現代的な家族を描こうとする場合、少なくとも、「もっとも普通な 典型的な家族」をもってくることだけはしてはならないのではないかと 思います。つまり「変な家族」の中からどれか一つを選んでこなければ ならない。逆説的ではありますが、そうでないと、逆に、もっとも現代を 代表する「普通の家族」を表現できないと思います。 雫の家族のさまざまな変な点は、私のみるところ、大部分、両親がインテリで あることに起因しています。(父親が公務員であることも重要ですね) そして、インテリというのは、その土地に根をはやしていない、根無し草な 一面を持っていると、私は思います。 (近所の人たちの話よりも、本に書いてあることを信じる人間というわけです から) 雫の父は郷土史家という設定ですが、これは、土地に根をはやしているから というよりもむしろ、その土地に根をはやしたいという願いを表しているのだと 考えています。 『天地無用!』や『ああっ女神さまっ』と同じ構造、ということですが、 これは、雫が観客の男性にとっての仮想恋愛対象として提示されているという ことでしょうか? これについても、ちょっと私の実感とは、かけ離れているように思います。 むしろ、映画を見ていて、天沢君の方を 「おおっ、なんてかっこいいやつなんだ~」 なんて思ってしまったくらいですから。 宣伝では「恋愛」という言葉を前面に出していますが、 むしろ、雫が男の子で、少年どうしの物語にしてしまった方が、 もしかしたら物語が鮮明になったのかもしれません。 この映画は "Girl meets Boy." というより、人間と人間が出逢う物語のように 感じました。 Largo