#75 Article 442 Posted at 1994/08/07 17:38:45 by 灰原達之 (MAP3252) [PONPOKO]

Subject: 平成たぬき合戦ぽんぽこ

先日、平成たぬき合戦ぽんぽこを見てきました。

 ひとことで言って、イデオロギー色が非常に濃い作品であると感じました。最
近の高畑&宮崎作品は、評論家佐藤健志氏によって、その背景にある思想が散々
批判の対象になっていますが、今回の作品も、雑誌「諸君」あたりで批判される
ことは、確実と言えます。まさに、佐藤氏の言うところの、「偉大なる失敗作」
です。
 作品の完成度は、けして高いとは言えません。「おもひでぽろぽろ」と同じで、
技術的には非常に高水準を行っているのに、観客を楽しませようという気が全く
感じられませんでした。
 これほどバランスの悪い作品を2度も続けて、なぜ、あの高畑氏が作るのだろ
うかと、私は疑問に思わずにはいられません。特定のキャラクターも立てずに、
集団劇を延々続ければ、観客が退屈するであろうことは、目に見えているではあ
りませんか。(実験作品なら、それなりの宣伝、興行方法を採用するべきです)
 たぬきたちの闘いが、戦後の左翼運動の陰喩なのだろうな、ということは、無
知な私にも何となくわかります。しかし、充分な知識があったところで、おもし
ろくなるとは思えません。
 最後のたぬきが観客に向かって訴えるシーン、あれは最悪です。私はこのシー
ンでキレました。
 60分程度でコンパクトにまとめれば、まだ見られる映画になったと思います。