#72 Article 1320 Posted at 1991/04/16 16:12:46 by あかねちゃん (MAP641) [NO.440]
Subject: #440「史上サイテーの賭け」「エスパーエリさま」
str サブタイトル 脚本 絵コンテ 演出 作画監督 440a史上サイテーの賭け まちばりあかね トミー大佐 天道なびき 根本剛志 bエスパーエリさま まちばりあかね トミー大佐 天道なびき 根本剛志 <<<史上サイテーの賭け>>> 「んーーーーーたぁぁぁぁぁぁぁっ! っ、っ、ぐきゃ。」 どしゃっ。 エリちゃんはいつものごとく、学校から家へ帰ってきたのである。で、いつものご とく塀を飛び越えて家に入ろうとしたのであるが・・・・今日は見事に失敗。パンツ 丸だしでとても女の子とは思えないぐらいに活発なところがまたこの子の魅力でもあ るのだけれど・・・・(でも、雨の日だったらどうするんだろう?(^_^;)) 「でへへ・・・・」 またまたいつものごとく、立ち直りも早い。さっと立ち上がるとそのままうちにカ バンをほうりこんで・・・・ 「いってきまぁぁぁぁぁぁす!」 さっと身をひるがえしてふたたび塀を飛び越える、今度は成功! 後ろからママの 声が追いかけてくるけどそんなの今は無視するっきゃない! というのもエリちゃん は内木くんと遊ぶ約束をしちゃっているからなのでした。こんなラッキーをママのつ まらないお遣いなんかで潰されたらたまんないと心の底からエリちゃんは思う。エリ ちゃんにしてみれば、単にママが楽をするために用事をしつけにこじつけて押し付け ているわけだからこう考えるのも無理はない。そのままエリちゃんは内木くんの家ま で一直線に駆けっていく。いつもとかわらないこのお決まりのパターンが今回もまた そのパターン通りに事件のきっかけになるとはエリちゃんも気付いてなかったわけだ けど・・・・ 「こんにちわ!」 威勢のいい声が内木くんのところへ聞こえてくる。 「やあエリちゃん、さ、上がって。」 エリちゃんは内木くんに部屋に通される。・・・・まあいつも来てるから別に案内 されなくっても来られるんだけど・・・・などとエリちゃんは内心思う。もっとも、 ずかずかと他人の家に踏み行っていくのも失礼・・・・でも将来的にはこのうちがあ たしのうちになるんだから今からでも・・・・なんて考えてしまっているところはい かにもエリちゃんらしい。それにしても、内木くんを目の前にしたエリちゃんは違う。 なにって、動きはどことなくおしとやかになるし(もっとも中身が変わってないから やっぱり活発なままだけど・・・・)口調もすっごくおだやか。恋する乙女は恐い! とは誰が言ったか忘れちゃったけど、エリちゃんはまさしくそんな感じ。でも、そん なエリちゃんを見ても全然動じない内木くんもすごい・・・・。 「内木さん、なにして遊ぶ?」 「うーん、それじゃトランプでもして遊ぼうか。」 「うんうん、やるやる。」 内木くんに対してエリちゃんは反論というものを知らない。先生やママに対しても いつもこれぐらい素直であれば廊下に立たされたりお説教されなくて済むんだけど。 「んじゃなにやろうか? ババ抜き?」 「ババ抜きは二人だとあんまり面白くないから、7ならべにしない?」 「・・・・エリちゃん、7ならべって2人だとゲームにならないよ。」 ・・・・なんにも考えてないエリちゃんに少しあっけにとられた内木くんではあっ たがすぐさまフォローを入れる。(分かっているとは思うけど7ならべは2人だと相 手の持っているカードが分かるからゲームにならない。) 「それじゃ、ポーカーにしようか。」 「ポーカー? 聞いたことないけど・・・・」 < んなわきゃないかな?(^_^;) 「そう? それじゃ、ルールを説明するよ。」 ルールを聞くエリちゃんは真剣そのもの。授業もこんな感じならもっと勉強できる ようになってたのにねぇ・・・・。 ま、それはとにかくとしてゲーム開始。が、しかし・・・・ 「・・・・内木さんってどうしてそんなに強いの・・・・?」 エリちゃんがそう思うのも無理もない。なにせ、ルールを知ってからもうすでに1 時間がたとうっていうのにまだ一回も上がれない。カードは確かに内木くんが切って いるけど内木くんがサマをやるはずもない。ということは・・・・ 「うーん・・・・カード運が悪いのかなあ?」 カード運が悪くても1時間ぶっ通しで悪いってのはよっぽどついてない。 しかし実際のところはエリちゃんが負ける理由は別のとこにあって、エリちゃんは 内木くんのやること一つひとつを褒めて自分についてはからっきし気にしてない。結 局のところは「自分が勝ちたい」という欲望よりも「内木さんを尊敬したい」という 訳の分からない欲望が強かったわけである。これじゃ勝てないのも無理もない。 「今日はこの辺でやめてまた今度にしようか。」 もうすでに時計は5時をまわっていた。これ以上遅くまでいるとママに大目玉と思 ったエリちゃん。さすがに晩御飯抜きは恐いからと思ったのだろうか、素直に帰るこ とにして内木くんに別れを告げる・・・・けど某話の内木くんとさやかちゃんみたい な別れ方はしません、念のため。 しかし、家に帰るなりエリちゃんはチンプイをとっつかまえる。 「チンプイ、ポーカーやりましょ!」 家に帰ってまだ手も洗っていないうちから内木くんに教えてもらったトランプゲー ムをやろうと言い出すところなんかはやっぱりエリちゃんかな? でも実際のところ はあんまり弱いと内木くんにやってもらえなくなるかもっていう不安感があったりも したわけだけど・・・・。 「ポーカーってどんなゲーム?」 チンプイに念入りに説明するエリちゃん・・・・でも説明はすっごく分かりづらい。 で、なんとか納得したチンプイはなるほどと手を打つ。(どうやって打つんだろう?) 「ああなんだ、カード5のことか。」 「マール星ではそういうふうに言うわけね。じゃ、話は早いわ。早くやりましょ。」 「でもただやるだけじゃ面白くないよ。科法・カード5、チンプイ!」 とたんにチンプイの前にギャンブル用としか思えないテーブルが現れる。エリちゃ んはあんぐりと口を開ける。そりゃ当り前。たかがポーカーにこんな大じかけを出さ れてさらにはどう見てもバクチをやるとしか思えないセット。動じない方がおかしい。 「・・・・これってもしかして賭け・・・・?」 「そうだよ。」 「ダメよダメ、あたしはまだ小学生なのよ! だいたい賭けなんて日本国内では禁 止されてるんですからね!」 もっともポーカーというもの自体、ブラックジャックと同様にギャンブルに使われ るゲームなわけだが、エリちゃんにとってはポーカーというのは内木さんに教わった 『神聖なる』ゲームであったことは言うまでもない。 「大丈夫だってば、これはお金を賭けるんじゃないんだから。」 「それじゃなにを賭けるの?」 「科法力。」 「かほうりょく・・・って?」 「科法の力だよ。簡単に言うと魔力みたいなものかな。それを賭けるの。」 「でもあたしにはそんなものないわよ。」 「大丈夫、科法で一時的に科法使いにすることができるから。科法・科法使いチン プイ!」 チンプイはエリちゃんに科法をかけた。 「ええっと・・・・たしか物を動かす科法はこうやってこうやってこんな形だった かしら? エリ!」 ふっ!と机の上のカバンが持ち上がる。 「じゃ、はじめようか。んじゃ、エリちゃんからどうぞ。」 「科法の力を全部取っちゃうから覚悟しなさいよぉ~」 「ふっふっふ、返り討ちにしてくれる!」 かくしてカード7ははじまったのであるが・・・・ 「・・・・エリちゃん、どうしてそんなに強いの?」 かれこれもう1時間近くはやっているのだが、なんとあのエリちゃんが全勝。エリ ちゃんも自分自身で驚いている。無理もないけど・・・・ 「やっぱり子供相手じゃ勝負にならないわね。」 エリちゃんはため息をついてそんなことを言う。内木くんもエリちゃんとやった時 に同じことを思ったかもしれないけど・・・・。 もっともたいていの人から見ればこのゲーム、超低レベルで争っている『史上サイ テーの賭け』であったことはいうまでもない。なにせ、すべてワンペアかツーペアで 勝っているのであるから・・・・ と、ふとエリちゃんの頭にアイディアが浮かぶ。にやぁっと笑うエリちゃん。 「ねえエリちゃんそろそろやめない?」 「あらぁ? チンプイってホントに弱いのねぇ・・・・一度も勝てないの?」 「・・・・・・・・」 「まぁマール星の赤ちゃんなんてこんなものかもしれないわねぇ」 さすがにこのセリフは言いすぎたとエリちゃんは思ったが、チンプイを逆上させる にはうってつけのセリフだった。チンプイは怒って反発してきた。 「エリちゃん、それじゃボク本気を出してやらせてもらうよ。」 「ふーん、チンプイの本気ってどんなものかしらねぇ?」 うまくいった、とエリちゃんは思った・・・・もうにやにやが止まらない。 かくしてエリちゃんのたくらみは実行へとうつされる。 「・・・・もう科法力が残ってない・・・・」 チンプイはとうとう科法力を使い果たしてしまった。エリちゃんはなんと全勝して チンプイの科法力をすべて奪い取ってしまったのだった。もう笑いが止まらなくなる エリちゃん。勝ったことがうれしいわけじゃなくて、実のところはこの「科法力」が 欲しかったわけである。それは当然と言えば当然である。もし科法が手に入ってしま えばおつかいなんてちょちょいのちょいだし、学校に遅刻することだってなくなる。 空は自由に飛べるし、まあ確かに道具を使う科法はさすがにダメだけど、それを差し 引いたとしてもエリちゃんの生活上このうえなく手助けになるものであるのは言うま でもない。もう顔がにやにやして・・・・かぁいい。(違うっての) 「ご飯よ、エリちゃん」 下からママの声が聞こえてくる。 「さて・・・・まず科法が使えなくなったチンプイは私がおもりしなくちゃね。」 もう恐いものなしのエリちゃんはさっそくチンプイを抱きかかえて・・・・チンプ イは科法力を失い飛べなくなっているので当然である・・・・下へ降りて食事を取る。 あんまりにもにやにやしているので挙げ句の果てにはママとパパに変な目で見られる 始末。「エリちゃん大丈夫?」というママのセリフもうなづける。(まあいつもとお んなじといえばそうだけど・・・・)などと内心はママも思ってるのだけど。 「じゃ、寝ましょ、チンプイ。」 チンプイを抱きかかえて布団に入るエリちゃん。チンプイはむすっとふくれている。 が、しかし、チンプイのこの悪夢はなんとその翌日までも続くのだった・・・・ <Aパート終了> アイキャッチ:A:チンプイ MAP641 まちばりあかね☆