#70 Article 6108 Posted at 1997/09/15 18:24:02 by ASA (MAP2105) [PORINFANO]

Subject: Re: Re: 読書日記です(児童文学とファンタジー中心) /6105 /6003

『夢の家』はたしか三作目です。『覆面作家は二人いる』が最初で、次の奴が
ちょっと題名が思い出せずに……。最近ものやひとの名前がすぐ出て来ない。ま
だ三十にもならないのに。記憶配達係がさぼっているようで、あとでひょっこり
出て来たりするのです。いやワタシの記憶力の話はどうでもよくて。

  推理小説通、というワケではないのですが(推理小説に関しては作家集中する
ので、あまり手広く読んでない)、山田風太郎のひねった奴とか都筑道夫とかの
凝った奴、京極夏彦の陰惨なやつとか、天藤真や宮部みゆきの軽妙にして味わい
のある奴とかが好きなワタシでも、北村薫は大お気に入りです。
  はじめに読んだのは「覆面作家」ではなくて、『空飛ぶ馬』に始まるもうひと
つのシリーズ「円紫さんとわたし」もの。大きな事件を名探偵が解決し……なん
て颯爽としたヤツとは全然味わいの違う、日常的なのにめっぽう論理的で、しか
もなにげない日常描写がとても魅力的。
  それだけにマンガチックな「覆面作家」には少々とまどいもしましたが、これ
がまためっぽう魅力的なんですよねえ。たしかにこれは、一種のファンタジーだ
と思います。(まあ、推理小説というジャンル自体がロマンでありファンタジー
である、と言えますが)

  文句無しの魅力的シリーズ二本を擁する名手・北村薫への唯一の注文は「もっ
と書いてくれ」の一言。『六の宮の姫君』を読んでもう数ヵ月経っているのだけ
ど、読み尽くしてしまうのが怖くて『夢の家』に手が出せない(^_^;)

  ところで、先にちょっと名前を出しましたが、天藤真と宮部みゆきのテイスト
は北村薫に通じる物があると思います。天藤作品では『大誘拐』、宮部作品では
『我らが隣人の犯罪』『ステップファザー・ステップ』あたり、とくに推します。

		    そうそう、二作目は『覆面作家の愛の歌』でした  ASA