#70 Article 3310 Posted at 1994/06/01 23:20:00 by ISAM (MAP1129) [BUNNY]

Subject: Re:*4 今号のコミックBunny /3298 ... /3295 /3293

KYOGO様>
 うーん、誤解されているなあ・・・
 月に向かって云々というのは、たんなる汎例にしかすぎません。

 突然、ハリウッド云々と言いだして面食らったかもしれませんが、「野心」「戦う
牙」という用語も匂うのですけれど、「ラストで云々」といった紋切りなコメントに
示されるような、「不完全な創作だったものが、ある補充によって完成される」とい
うフイクション自身が、すでにハリウッド的だなあと思っただけです。

 「人道と称する愚習」は何のことかなと思いましたけれど、そういうせりふが話の
中にありましたね。しかしこれって、なにも示してないセリフです。
 むしろ、ポイントはヘビねえちゃんやら、ブルドック男やらのエグい絵なんじゃ、
ないでしょうか。
 ずいぶん楽しそうに描いているなあ、というのが最初に読んだときの率直な意見。


ゆ~さく様>
 「腐った肉塊の様な老人達」というところで納得。
 腐った肉塊に好んで喰らいつく野獣はいないわけで、彼らは人間的な奸計によって
自分たちの肉体を獣に喰わせることに成功したんでしょうね。
 根本的には、老いるというのは腐っていく(もしくは壊れていく)と、同意なわけ
で、徐々に滅びていって死に至るというが、残酷な現実なわけだす。
 しかし、そういった戒めを消し飛ばし決定的な浄化を得るためには、他によって喰
らわれるというのは有力な方法ではあるでしょう。
 別冊宝島の映画が云々という本で、「エイリアンという映画は、異星生物との最終
コンタクト(SEX)をテーマにした作品である」という解釈を読んだことがあるの
だけれど、この作品の場合の、いかなる生き物に対しても他者でしかない主人公とい
うのを考えた場合、彼との愛の完成というのはエイリアンとのそれと同様、喰われる
ことによってなんでしょうね。

 ところで、ラストで主人公がなにもできず撃ち殺されるなら、残った人間には、自
分たち自身では説明できないような、僅かな失望が残るわけでしょうが(喰われなか
ったんだから)、それを描写するのは漫画ではなく、小説の作業なんじゃないかと思
います。

                              ISAM