#7 Article 331 Posted at 1988/10/23 20:32:40 by オータム (MAP799) [AKKO]
Subject: 小説アッコちゃん第3話
(新)ひみつのアッコちゃん第3話「コンパクトを返して!」 あしたは遠足です。 アッコちゃんは、何を着て行くか悩んでいました。 ところが、シッポナから、今夜猫のパーティーがあることを聞くと、つい、 猫に変身してそのパーティーに行ってしまいました。 そして、美人(美猫?)コンテストで、偶然、優勝すると、沢山のオスの 猫がアッコちゃんにダンスの申し込みをしてきました。 ところが、そのとき、得体の知れない黒い陰がさっとパーティーの会場を 走り抜けました。アッコちゃんが気が付いたとき、ペンダントはなくなって いました。 アッコちゃんとシッポナは、一生懸命コンパクトを捜しました。 誰もいない空き地にさしかかったとき、突然笑い声が響きました。 「誰なの!」アッコちゃんは猫の言葉で叫びました。 アッコちゃんの周りに、五つの黒い陰がさっと現われました。 「我々は、よいこのアイドル、極悪(セイギ)超人だ」 額に『肉』と書いてある変な男が言いました。 アッコちゃんは、その『肉』の男がコンパクトを持っているのに気が付き ました。 「そのコンパクト、わたしのよ! 返して!!」アッコちゃんは叫びまし た。 「返して欲しくば、我々を倒すのだな」 そして、アッコ対極悪(セイギ)超人の試合が行なわれることになりました。 「わしが、大会委員長じゃ」『委』と書かれた男が突然現われて言いまし た。「それでは、アッコ対極悪(セイギ)超人の試合の開始を宣言する!」 「ちょっとまって」アッコちゃんは言いました。「私の武器は、そのコン パクトだけなの。それを使わせて」 「よし、許可しよう」『委』が言いました。「いいな、キン肉マン」 「しかたがない」『肉』はうなずきました。「しかし、逃げるんじゃない ぞ」 「それでは、第1試合、極悪(セイギ)超人は誰が出るかね」『委』が言いま した。 「まずは、俺が行こう。俺は、ブロッケン・ジュニアだ」 ブロッケン・ジュニアはリングにあがりました。 アッコちゃんは物陰に隠れると、コンパクトを開きました。「テクマクマ ヤコン、テクマクマヤコン、ヒトラー総統になあれ」 そして、リングに上がるとブロッケン・ジュニアとにらみ合いました。 「そ、総統」ブロッケン・ジュニアが言いました。 「ブロッケン・ジュニア」アッコちゃんは言いました。「これから、我が 第3帝国は再び全世界の統一に乗り出す。イタリア抜きでニッポンと組んで な。だから、アメリカやイギリスやソ連の超人と友情を結ぶのは許されんこ とだ。さあ、故国にかえって戦いの準備をしよう」 「ハ、ハイル・ヒトラー!」 ブロッケン・ジュニアは、リングを降りて去って行ってしまいました。 「ブロッケン・ジュニアの試合放棄じゃから、アッコちゃんの勝ち!」委 員長が宣言しました。 「ようし、次はわたしだ。私はロビンマスク」 アッコちゃんは、今度はエリザベス女王に変身しました。 アッコちゃんがリングに上がると、ロビンマスクはあわてて膝をつき、頭 を下げました。 「ロビンマスク」アッコちゃんは威厳をこめて言いました。「女の子一人 を相手にこんな試合をするとは、大英帝国の名誉をなんだと心得ているので す」 「申し訳ありません、女王陛下」 「さあ、故国に帰って謹慎なさい」 「はっ!」ロビンマスクはイギリスへ帰って行きました。 「ロビンマスクの試合放棄じゃから、アッコちゃんの勝ち!」委員長が宣 言しました。 「よし、今度はテリーマンが相手だ」 アッコちゃんは、可愛い女の子(つまり、もとの姿)に戻りました。 「テリーマン!」アッコちゃんは、テリーマンを指さしました。「女の子 のアイドルのあなたが、女の子の私を傷つけられるかしら!?」 「うっ!」テリーマンは一歩後退しました。 「さあ、この無抵抗の女の子を殴りなさい、蹴りなさい!」アッコちゃん は詰めよりました。 「わたしが間違っていた」テリーマンは頭を抱えて言いました。「テキサ スに帰って、ひとりでよく考えたい」 そして、テリーマンは格好よくテキサスに帰ってしまいました。 「テリーマンの試合放棄じゃから、アッコちゃんの勝ち!」委員長が宣言 しました。 「俺は、他の連中とはちがうぜ。俺はウォーズマンだ!」 アッコちゃんは、物陰でマドンナに変身しました。 「あ、あなたはマドンナさん!」ウォーズマンはうっとりとアッコちゃん に見とれました。 「さあ、ウォーズマンさん」アッコちゃんは言いました。「こっちにきて。 日本に亡命すれば、本物のわたしのステージを見ることもできるし、最新ア ルバムだって自由に買えるのよ」 「うっ。それは」 「本国に帰れば、自由に西側のものは手に入らないんでしょう?」 「キン肉マン、済まない」ウォーズマンはマドンナの方に走り寄りました。 「俺は、マドンナのファンなんだ」 「ウォーズマンの試合放棄じゃから、アッコちゃんの勝ち!」委員長が宣 言しました。 「とうとう、私の番か。キン肉マン、ただ今参上!」 アッコちゃんは、ケンシロウに変身すると言いました。 「キン肉マン、おまえはすでに負けている」 「なにぃ!?」 「なぜなら、おまえのパワーの源は友情パワーだからだ」アッコちゃんは キン肉マンを指さしました。「おまえには友が一人も残っていない!」 キン肉マンはあわてて自分の周りを見回しました。もう、誰もいません。 いきなりキン肉マンは、布団にくるまって、ゴホゴホと咳をしました。 「わたしさえ元気なら、こんな奴、ちょちょいのちょいなんだがぁ」 「ったく、キン肉マンは都合が悪くなると、すぐこれじゃ」委員長が言い ました。 「委員長」アッコちゃんは言いました。「これでわたしの勝ちでしょう?」 「そうじゃな、この勝負、アッコちゃんの勝ち!」 「やったー!」アッコちゃんは躍り上がって喜びました。 すでに朝日が高く上がっていました。その日差しの中で、アッコちゃんは 輝いて見えました。 しかし、このとき。 遠足に行くバスは、学校を出発しました。 「アッコちゃん、来ないなんて、病気かしら!?」モコちゃんがバスの中 で言いました。 おしまい by オータム/MAP799