#68 Article 3821 Posted at 1994/05/26 22:14:01 by きつねりす (MAP542) [NTT]
Subject: NTTの「マルチメディアセミナー」
セミナー参加報告書
1994年5月23日
NTT霞が関コミュニケーションセンターフェア'94
メルチメディア見学会&セミナー
~フレッシュマンのためのマルティメディア~
きつねりす
マルティメディア見学会&セミナーに参加しましたので、見学会とセミナーで見聞き
してきたことを中心にNTTがマルチメディアをどのように位置づけているかを報告し
ます。
見学会では、まずはビデオで近未来のマルティメディア環境想定した映像を上映して
マルティメディアの理想像を提唱し、上映の後デモンストレーション会場へ進みます。
パンフレットにもあるように四つのテーマをそれぞれパブリックゾーン・ホームゾー
ン・ビジネスゾーン・研究開発ゾーンとさだめテーマごとに現在提供されているサービ
スを中心に展示されています。実際に自分で動かしてみることができます。
パブリックゾーンではISDNを利用したテレビ会議システムが人気でした。INS
1500のH0(6B)チャネルを利用した場合が秒間10~15コマの動画像と7K
hzサンプリングの高品位音声です。H1(23B)を利用すると画像圧縮技術がまだ
不十分のようで映像が尾を引くようになりさらに1テンポ遅れます。またSuper-
Captainは動画像対応のキャプテンシステムで選んで自分の必要な画像を取り出
すことができます。
ホームゾーンでは同時演奏のでもが人気でした。2台のピアノをISDNでつなぎ、
1台演奏するともう1台で同じ演奏が聞けるシステムでした。データはMIDIにして
送っているようでした。また、INS64を利用した動画のTV電話システムも5地点
で話せるようになりました。
ビジネスゾーンではISDN公衆電話を利用した写真転送システムが注目を浴びでい
ました。デジタルスチルカメラで撮影しテレフォトグラフ1000をISDN公衆電話
に接続して実際に参加者を撮影して写真の転送をデモしていました。(新聞社で使われ
ているそうです。)
研究開発ゾーンではビデオオンデマンド、音声認識などを中心にして今研究している
技術に関しての展示が主でした。
展示全体としては電話やFAXだけを利用しているユーザーに対して現在のサービス
を広めようとしているようでした。
セミナーでは「NTTのマルティメディア戦略」と題してNTTが捉えているマルチ
メディアと将来への事業戦略の講演がありました。
NTTは「通信・放送・コンピュータ」をソースメディアとし、コンピュータのネッ
トワーク化の延長線上で通信と放送を融合していこうと考えているようです。現在は、
コンピュータのマルチメディア化に比べてネットワーク側のそれは遅れ気味であり、先
行しているコンピュータの流れに合わせていくという柔軟な方向性を示唆しました。
事業戦略としていくつか列挙されていましたが、その中で「利用しやすい料金設定」
では、設備投資額から利用料金を設定するのではなくユーザーが利用しやすい料金体系
を考えているようです。NTTが考える利用しやすい料金の試算結果を非公式のデータ
としてOHPで投影していました。
・ ・
提供サービス 利用しやすい料金 1Mb当たりの効用料金
電話サービス 1回3分 10円 0.87 円
LANサービス 1日30分 333円 0,019 円
1日に10Mbps30分の利用で1月の経費が1万円
放送サービス 1回2時間 150円 0.0021円
ビデオレンタル1回分
・ ・
放送サービスはビット単価が現在電話サービスの1/400となるようです。
電話は公共事業だが、マルチメディア網は現在の電話網とは切り放して考えている。
加入者電話は72800円の契約料と工事費を払えば山の中でも都市部でも電話がひけ
ました。それはマルティメディア通信には適用しないとしていました。
公的にではないですが、B-ISDNとしてマルチメディアを表現して欲しくない。
B-ISDNは現在の電話網の延長上にあるように見られてしまうからとしています。
進行中のプロジェクトとして「高速バックボーン利用実験」と「FTTH」の話しが
ありました。
高速バックボーン利用実験では、アメリカよりも早く完成した高速バックボーン回線
を新しい利用法を実験するために無料で3年間公開しています。4月末に公表され百の
オーダーで利用申込がされているようです。この実験は札幌・仙台・東京・長野・金沢
・名古屋・大阪・広島・松山・福岡を2.4Gbps・10Gbpsで結んでいる高速回線から156Mbp
s
の回線の提供がうけられます。いままで新しいサービスがアメリカやヨーロッパを中心
に生まれてきた理由の一つとしてあげられてきた「日本の電話料金が高いから」に対抗
するNTTからの逆襲といったところでしょうか。土壌を用意したからたっぷり研究し
てくれといわんばかりです。
FTTH(Fiber To The Home)に関しては、銅線に対する相対コストが1を下回れば
利用者が知らないうちにファイバーに交換されていくだろうとしていましたが、光ファ
イバーのコストは大量生産等により下がる見込みはあるもの周辺のコストダウンが問題
としていました。
全体として「メルチメディアネットワークの公共事業からの切り放し」と「料金形態
の今後」が印象に残りました。
会場で戴いてきたパンフレットとカタログを添付しておきます。
以上
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会社に提出したものと同等で一部書き替えてあります。(お)
あ、パンフ付けられんじゃないか・・・
この話題のふり先ってここでいいかな・・・