#59 Article 876 Posted at 1995/06/08 17:31:33 by ねこ娘 (MAP5447) [NOVEL]
Subject: 「七都市物語」を読んで・・・。
「銀河英雄伝説」のアーティクルですが、 先日、田中芳樹先生の「七都市物語」を読みましたので、 感想を少々。 ビッグフォールダウン まず、「大 転 倒」の発想は面白い。 月面の「汎人類世界政府」の遺物「オリンポス・システム」による 空を飛べない状態も、近未来小説の発想にはほとんどないでしょう。 しかしながら、短編ものの編集なので、一つ一つの話しが尻切れトンボのようです。 これからまだ続いていくのであるなら、この終わりかたでもよいでしょうが・・・。 続きはどこかの小説雑誌に書かれているのでしょうか? そうであるなら、以後に期待しましょう。 トータルに見て「辛辣なるコメディー」とでも申しましょうか。 非凡な登場人物(AAA、ケネス・ギルフォード、リュウ・ウェイ、ユーリー・クルガン ギュンター・ノルト、カレル・シュタミッツetc…)を中心に話しはめぐりますが、 軍人ではないシビリアン(民間人、文民)の利己的な権力欲はどうしようもなく 笑止千万。(リュウ・ウェイは多少違うかもしれないけど・・) 軍人サイドを見たって、決して手放しで優れているわけでもなく、 個人主義的な ところが見え隠れしていないでもない。 もう少し突っ込んで人物像を描いてほしかったのが、ブエノス・ゾンデ市市政官、 エゴン・ラウドルップ。(彼はルドルフにも、ラインハルトにもなれなかった憐れな 男だが) でも、相変わらず会話は洒落ている。「銀英伝」でもそうだったけど。 願わくば、続編が刊行されると嬉しく思います。 今は短編集「夜への旅立ち」を読んでいる ねこ娘