#5 Article 673 Posted at 1989/06/07 14:03:54 by 天道 なびき (MAP1181) []
Subject: ボード4のアーティクル699に対する反論
ちょっと、上の書き込みについて反論したいんですけど、ガンダムにおいて、 著者は、一度たりとも、゛能力のある者だけが、生きる権利がある、などと、 言ったことはないのです。 著者はガンダムにおいては、人の革新というものを、視聴者すべてに望んだわけで、 その課程において、いつまでも人の革新を信ずるアムロと、いつしか、その希望に絶望し ていくシャアを描いたわけなんです。 みなさんにとって、上のように、ほとんどの人が思ってしまうその理由は多分シャアの斬 新な生き方に寄るところが大きいとおもいます。しかし、著者はそのようなことを 述べようとしたのではなく、シャアにおいては、社会組織という大きな枠組みのなかで己 の無力さを感じ、いや、組織に疑問を持ち(つまり、これが、人の革新を信ずるようにな る理由なのですが)もっと理想の社会を創れはしないかと、考え実行に移した。しかし、 組織に従うばかりで、一向に革新の方向に向かって進んでいかない人民の姿に憤りをかん じた。つまり、人民は社会と密接につながっていて、これを切り離すことはできない。 とすると、社会を改革するにはもはや、組織構造を崩すだけでは、到底無理で人民という 諸悪の根源と化してしまったものまでも、粛正するひつようがある。と言ったわけです。 これは、この世に存在するインテリの最大の悩みでもあるのですが、しかし、この考え の根底には、人々に対する希望の念があったわけで、決して、人々の命をなんとも思わな いただの悪党とは、全く違っているということも言いたかったわけなんです。 別に、このようなことを言わずとも、シャアの行動描写を見ればそれなりの見当はつくは ずだとおもうのですが・・・・・ 次に、皆さんがこのように思ってしまう理由がもう一つあります。 皆さんが思うのではなくて、実際には、思わされてる、イライラ差せられて、怒っている と言うのが本当のところなのでしょうが、それは、上のシャアの行動に倫理的又は、道徳 的に納得がいかないということでしょう。人というものはだれしも上のような価値観をも っており、これは、物事を実行に移す際、ときによっては、大きな障害になります。 著者はこの社会組織に寄って埋め込まれた価値観をあざけ笑うかのように彼に非情な事を させています。このような価値観に縛られた人を゛重力に魂を惹かれた人゛ともいいまし た。しかし、これも視聴者に対する問題提起だったわけです。 ガンダムを難解であるとする人の大半は軍事的な敵対関係がわからないというよりも 多分こんな根底に潜む主旨がみえなかったためではないかと、思うのですが いかがなものでしょうか。 モビルスーツとか、登場人物の派手なリアクションにばかり気が向いてしまうようでは、 ちょっとばかり、著者が失望した気持ちがわからないでもないのですが・・・・・・・・