#43 Article 690 Posted at 1991/01/22 22:02:40 by ISAM (MAP1129) [NO.41]

Subject: Re:*19 #41「雪のラビリンス」 /688 ...... /651 /650

gijiさんするどい、けっこう言えているかもね。
 残念ながらビデオを持っていないので一回しか見ることができなかったのですが、特
に前半部の展開(プロット?)の乱れは素人目にもわかるほどです。
 こりゃあ前半部に話を詰込みすぎたせいで。たぶん最終回までに必要な情報の確認を
ここで(以降、そういう場はないでしょうから)やっておきたかったんだろうと思いま
す。
 しかし、これはいかに演出家がシナリオを書いたせいの、素人ゆえの破綻と断じても、
監督自らが必要と感じてやっているのだからしかたがありません。
 まあ、歌の間にインサートされるシーンがそれこそモンタージュ(こういう言葉を使
うのは恥かしい・・・)に失敗していたり、マネージャーの原田がタレント(よっきゅ
ん)を置いてさっさと帰り、誕生日を祝ってもらってたり、なぜかほっきょんが偶然に
もそのお店によっきゅんをつれてきてしまうとか色々あるのは、ご愛敬と。
 ただし、そのせいでお話し全体がおかしくなった、かというとそうでもないところが
面白いところですね。

 特に、社長の2回の宣言は、唐突ではありましたけれども、唐突だからこそ良かった
です。
 ボーイズミーツガールからなぜかミュージカルにいったり、雪のラビリンスにとじ込
められたからミュージカルの話をしようといいだしたり、けったいな思考のしかたをす
るもんです。
 でも、こういった論理的ジャンプがミュージカルなるものに対する意志ってえものを
、視聴者に対してはむしろ良い方向で納得させているんじゃあないでしょうか。

 「青年が10年前にやってきた理由」は元々シナリオとしては必要がなかったと思いま
す。むしろ何等かの積極的説明がなされたなら、理屈っぽくなってしまったでしょう。
 島田満の原案(というか原案を書いているかどうかも不明)がどうだったかは知りま
せんが(あたりまえ!)、元々かなり理屈っぽいシナリオを書く人なので(無謀な言い
切り)、むしろこの程度が適当なんじゃあないでしょうか・・・あんまりきっちり持っ
てくると今流行りのゴーストとかあの手の方向性を持ってしまいそうで、やばいですし。
 説明もなんにもないうえに短くすっとばされるせいで、青年のエピソードはむちゃく
ちゃ希薄です。しかし、おかげで魔法というよりは幻想に留まっていますし、ようこが
メロディーしか覚えていないというシーンも直感的にはかなり納得できます。
 この部分を描きすぎると、物語に対する何等かの意志の介在(雪の精霊?)というの
を想像させてしまって、魔法に対するリアリズムというのを損じてしまいます。

 今回、文句が一つあるとすれば「雪のラビリンス」という恥かしいタイトルの扱いで、
最後のシーンで原田が(これは意味深)言いだしたときに、「さすがに恥かしい名前を
考えるのがうまい」とかなんとか、かなりうまく処理してしまっていますが、こりゃあ
うますぎますよね。
 全体が、ぎごちない部分でパランスしているんだから、ここも妙なタイミングとかも
う一言二言よけいな間を入れて、ガリガリと物語を削って、ケバ立たせて欲しかったで
す。
 あー、こりゃ余計か。

                               ISAM