#40 Article 3749 Posted at 1995/06/22 07:35:48 by N.MISAKI (MAP2000) [C.CITY]

Subject: 「魔法使いサリン」で会合

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■三  崎  尚  人  の  同  人  誌  レ  ポ  ー  ト  号 外   1995.6.20□
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 【赤ブーブー通信社開き直る!--各即売会代表の前で】

 先週、晴海の東京国際貿易センターの貿易センターホール(南館向かって左の
きれいな建物)において、赤ブーブー通信社主催の会合が開かれました。参加メ
ンバーは、コミックシティ(赤ブーブー通信社、東京文芸出版)、コミックマー
ケット、コミックライブ、テナッセン、セラコミの、晴海を使用している各同人
誌即売会の主催者、貿易センターの担当者、警視庁月島署の担当官。95年5月
3日、4日に開催された「スーパーコミックシティ」の二日目に発生した「魔法
使いサリン」に関する事件についてが話し合いのテーマでした。
 警察側からは、今回の事件は非常に特殊なものである。表現の自由に関しては、
これは守られなければならないが、問題があり得ると判断される場合については、
各即売会として自主的な対応をお願いするという要望があったようです。また、
現場での薬物、爆発物等の不審物発見時の対応について詳細な説明があり、スタ
ッフ及び、参加者への周知徹底も要請されたようです。
 会場側からは、各主催者に対して、今後は日常的に連絡会のようなものを開催
して、横のつながりを深めること、問題の発生時には速やかな報告が行われ、必
要があれば各団体が連携をとること等の、希望が述べられたようです。特に、今
回の問題については、当日以後この会合までスーパーシティ主催者側からの経過
報告が会場側に対しても全くなかったということで、以後はそのようなことがな
いようにしてほしい、という注意があったようです。

 スーパーコミックシティ主催者側からは、当日の事実経過についての報告があ
りました。ここで警察に通報をしたのは主催者側であることを明言し、会合参加
者に対して、当日の措置についての理解を求めたようです。で、その論旨は、

「警察への通報は、一般人として当然のことをしたまでである。これについては、
 間違ったことをしていない。」

ということのようです。また、スーパーシティ以後の即売会において、カタログ
などのメディアを使ってのサークルや一般参加者に対して事件に対する説明がな
されていない点について、会合参加者から質問が出たのですが、それに対しては、

「この事件を、カタログ等で公表するのは、問題の性質上好ましいものとは考え
 られないので、今後もこの件に関しては、何も公表するつもりはない」

というのが、お答えのようです。
 さらに、今後オウム関連で問題が発生した場合に備えて、各即売会で共通のガ
イドラインを作成するべきなのではないか、という提案が、赤ブーブー通信社側
からなされたようですが、各即売会の規模や、運営方針、同人誌即売会へのスタ
ンスなどが異っている状況を反映して、意見の一致はみなかったようです。ただ、
情報交換等のゆるやかなネットワークについては、今後の課題として大筋の理解
が得られたようです

 以上が、大まかな会議の内容のようです。

 というわけで、予想通りの赤ブーブー通信社の対応であります。一般人として
当然のこと、というのは一見理屈が通っているように見えますが、その実、何の
意味もない言葉であることに、彼らは気付いていないようです。なぜなら、彼ら
はまさにそのイベントの主催者であったのですから。一般人として当然というの
は、何も知らない普通の参加者がたまたま偶然その本を見て驚いてしまい、11
0番通報しまった場合なら使ってもいいかもしれません。あるいは、正体不明の
集団がやってきて会場内でパフォーマンスを始め、それに対して警告したのに中
止せず、事態の収拾が出来なくなったから警察に通報した、というのなら、これ
も仕方が無いことになるかもしれません。誰かが、こっそり不審物をおいていっ
て場合もしょうがないでしょう。これらの事態では、誰もが一般人ですから。し
かし、今回問題を起こしたのは、その即売会にお金を支払って申し込みをし、そ
れによってスペースを得ているサークルなのです。代表者もその住所も主催者が
把握している団体なのです。
 主催者と参加サークルの間でトラブルが発生した場合、まず当事者間で話し合
うのが基本です。もちろん、サークルが犯罪行為をおかしたのなら、警察に通報
するのは、一般人として当然かもしれませんが、特に今回の場合、時節柄不適切
で軽はずみな行為であることには間違いないにしろ、「魔法使いサリン」そのも
のが犯罪行為を形成するものではないことを忘れてはならないと思います。そし
て、話し合いにおいて、主催者として自分の即売会において不適切であると思わ
れる点をサークルに指摘し、是正を促すことは当然の行為です。しかし、サーク
ル側がその指示に従わず販売を強行しようとするなら、閉会まで問題と思われる
本を一時預かればいいだけの話です。それでもなお、サークル側が即売会の指示
に従わないのであれば、会場からの退去を求めれば済む話です。つまり、今回の
問題においては、あわてて警察に通報する必要は、まったくないのです。そうい
う運営上のミスを棚に上げて、「一般人として当然」という形で一般化するのは
即売会主催者としての責任を回避したと言って過言ではないでしょう。そして、
即売会で統一的なガイドラインを作ろうと、この会合で呼び掛けたのも根底に流
れているものは同じで、自分らだけでなく「即売会全体の問題」と普遍化すれば、
責任を他の即売会に分担できる、という自己保身から生じた浅薄な発想というほ
かありません。
  「コミックシティin幕張メッセ中止事件」、「自主規制問題」、そして、今回
の「魔法使いサリン事件」と去年秋以来の赤ブーブー通信社の応対は、あまりに
お粗末と言わざるを得ません。もし、本当に危機的な問題が発生し、それに対し
彼らが今までのようなずさんな対応をしたとき、彼ら自身が滅びるのではなく、
同人誌即売会というものそのものが終末を迎えてしまうのではないか? そんな
危惧を抱かずに入られないのです。
 これが、杞憂ならいいのですが。。。

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*初出  Niftyーserve コミックフォーラム同人誌会議室    [ID KHB20022]   *
*      Mapletown Network 40番会議室(同人誌即売会)  [ID MAP2000]    *
*  本文は、一切の改変をしないことを条件に、あらゆる場所、メディアで  *
*  の転載を許可します。作者への連絡は、下記まで電子メールにて。      *
*            三崎尚人  KHB20022@niftyserve.or.jp                     *
*              (C)同人誌生活文化総合研究所1995                      *
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