#40 Article 3571 Posted at 1995/05/18 15:05:50 by WAK (MAP5274) [C.CITY]

Subject: Re: Re: サンデー毎日の「スクープ」(おいおい) /3565 /3563

なんだか、とんでもない記事ですね。「昨年末密かに出回る」とありました
が、別に「密か」な出まわり方じゃないって(笑)。

 森謙治氏の添削の後、「専門家から見れば、生半可な知識を持った人間のい
びつな自己満足のための冊子、ということになろうか。」と書いておきながら、
件のサークルについて、「オウム信者でもないのに麻原教祖のビデオやカセッ
トを売り、一連の事件に関する警察の捜査方法を非難するビラを配っていたと
いうのだろうか。」と思わせぶりな書き方をしたりと、首尾一貫していないク
セに扇動しようという魂胆がミエミエで、かつ事情を全く知らない人間が引っ
掛かりそうな内容でもあり、どうにも嫌な記事です。

 「驚くべきことに、この『サリン製造マニュアル』冊子のソースを追ってい
たら、オウム真理教にかかわりのあるらしいグループに到達したのである」
 到達も何も、これを売っていたのはここのサークルですし、記事では「昨年
12月末に配布」という内容の記述が4ページ中2箇所出てきますから、この記者
が頒布元サークルを知らなかったというのはどうもウソくさい。記事の体裁を
もっともらしく見せるために「追っていたら」「到達」と書いたとしか思えま
せんね。

 また、記者は、「魔法使いサリン」の付録ページが、陸自の教範ではないか
と勘繰って取材をするのですが、ここがまた噴飯モノ。自衛隊に確認をするの
ですが、「教範だとすればあくまで隊員向けに作っているものなので、内容は
教えられない。(冊子の内容を)確認すれば、それを公表されることにもなるの
で、それもできない」という陸幕広報の回答を、「陸自関係者の動揺ぶりが気
になって…」取材を進め云々と書くんですね。広報担当者の回答としては、別
に不自然でもなんでもないと思うのですが、ここから記者は、「陸自関係者の
動揺」を読み取ってしまうんです。すごい炯眼の持ち主ですね、この記者は。

 記者は、最初から教範の内容を知っていたんじゃないか?と私は勘繰ってい
ます。サンデー毎日の記事を読んだ方ならお解りいただけると思いますけど、
記事のシナリオがあまりにも出来すぎています。

 「若い男二人が登山ナイフを持っていたり、わいせつな本を販売しようとし
ていたから」現行犯逮捕となっていますが、片方の「わいせつな本を…」のく
だりはウソです。値札が付いたままのエロ写真を持っていた、というのが事実
で、しかも本人には売る気はなかったとのことです。しかし容疑は「猥褻図画
販売目的所持」。ここは冤罪の気配が濃厚です。しかし、陸自関係者の動揺を
読み取るほどの炯眼を持った我等が記者は、このことには全く気付かずじまい。

 この記事は、結局断片的な情報(ウソ、憶測も含む)とオウム周辺のいくつか
の事情(その真偽はともかく)、それらを扇動的な言い回しで繋ぎ合わせた代物
と言えますね。

 記事は「スクープ」と言ってますが、毎日と言えば、冤罪や犯罪報道の検証
に力を入れている労組があることで知られています。その毎日が、容疑の事実
関係までウソを書くといった、およそ冤罪の温床となり得る記事を雑誌に掲載
するという、この感覚の欠如こそ、ある意味でスクープかもしれません。

 それにしても思うのは、この件についての事情を知っているから上記のよう
に言えるのであって、もし知らなかったら私も踊らされていたかも知れないと
いうこと。となると、現在オウムに関して流布している情報の内には、結構こ
の手のモノがあるやも知れぬ、ということで、誰がどれくらいの事実をオウム
に関して把握しているかを考えると、はなはだ心許ない感じがします。

                                          WAK(MAP5274)