#38 Article 887 Posted at 1991/02/08 17:10:00 by ユ-サク (MAP1754) [STORY]

Subject: 激動焼け跡ラブコメ・小説版「てやんでえ」!

連載小説第1回、始まりはじまりぃ-い。

メカ暦1991年、人々は突然のサバイバル生活に突入した。
ここはバラックが建ち並ぶ元のネオ日本橋。

「え~、風呂~。風呂~。風呂はいらんかね~っ。」
「あら、大先生?何やってんですか?」
「おお、プルルンちゃん、ひとフロ浴びていかんか? わし程にもなれば今回の災厄も
 単なる商売のチャンス。大人物は微動だにせんのじゃよ。にょほほほほ。」
観れば霊界之介の曳いているリヤカ-、石焼きイモの屋台に湯をはったドラムカンを
組み込んだ…といった代物。
「わぁぁい!おフロだぁぁぁ!」
「ちょっと待っておタマちゃん。……大先生?…何ですか、このドラムカンの内側の
 おびただしいレンズ群は?」
「そりゃのお!そりゃ、わしの発明品じゃよお!そこから遠赤外線を照射してのお、
 肩コリ神経痛他万病に効き、体のシンからあったまる……」
☆★がもっ!★☆
「つくならもっとましなウソついて下さいね!」
「も…もがもご…」
口にフライパンを突っ込まれて悶える霊界之介であった。

「それでにゃおミッちゃん。オイラの猫目スラッシュが決まると思った瞬間、コソドロ
 メカも猫目スラッシュモドキを射って来やがった。真っ向からぶつかる形になったが
 オイラは一歩も引かなかった。所詮は偽物、オイラの気迫に押されて化けの皮が剥が
 れてソイツは消し飛んだ、というワケさ」
「ステキ。…ヤッ太郎さん…色んな冒険をして来たのね…おミツ、ジンと来ちゃった」
「にゃ、にゃはにゃは、にゃ~ッははははは!」
「ね、ヤッ太郎さん、一度おミツにも猫目スラッシュ、観せて。」
「あ?…ああ、おミッちゃん、けど猫目スラッシュはオイラの怒りでマサマサの封印を
 解かねぇと射てねぇんだ。凄い力を溜めねぇといけないし…。」
「ふぅん、ヤッ太郎さんが怒れば猫目スラッシュを射てるのね?」
なにやら意味ありげなおミツであった。

…場面は変って、ここはバラック建てのピザキャット。スカシ-が走り込んで来る。
「たっだいま~。」
「ちょっと遅いじゃないのよスカシ-ッ!注文が溜ってるんだから、サッサと片付けて
 頂戴よッ!」
「……何だ? プルルンの奴何で荒れてるんだ おタマ? あ、いや、おタマさん…」
「おタマで結構です。それがスカシ-さん、マズい事になっちゃったみたいなんですぅ」「なにが?」
「プルルンさん、ついさっき出前から帰って来て、見ちゃったみたいなんです。ヤッ太郎 さんが ”みっちゃん ”で、おミッちゃんとデ-トしてる所…。」
「なぁんだ、それで荒れてるのか。いつもの事じゃないか、心配ない心配ない」
「それがそ-でもないみたいなんですよぅ。ヘンだと思いませんかスカシ-さん?」
「なんで?」
「だってプルルンさんなら、いかにおミッちゃんの前でもヤッ太郎さんの耳掴んで引っ
 張って来そうなモンじゃないですか。それが手ぶらで帰って来て、”あんないい加減
 なヤツ、もう好きにすればいいのよ ”なんて言ってるんですよ…」
「本気で傷ついちゃったって訳?…あのプルルンが?」
「そうなんですよ。コレ見て下さい」
そう言っておタマが差し出したのは、チリ紙を丸めた様な形の握りコブシ大の金属塊。
ズッシリと重い。
「なんだこりゃ?」
「プルルンさん、帰って来てすぐ、焼きうどん作り始めたんです。…それで、しばらく
 して見てみたら、出来上がったうどんの横に、ソレがあったんです」
「……?」
「フライパンです、それ」
「ゲエッッッ!」スカシ-の顔から、ザッと音をたてて血の気が引いた。
「こ…こりゃ本物だ……」
「ちょっとッ二人ともッ!注文が来てるんだからとっとと動いてよねッッ!」
のれんの向こうからヒステリックな叫びが飛んで来る。
「は、はいッ!」慌てて炊事に取りかかる二人。
「とにかくこのまま放っては置けません。何とかしなくちゃ」
「何とかって……まさか俺達であいつらの橋渡しをやろうってのかぃ?」
「ヤッ太郎さんとプルルンさん、お似合いだと思うでしょう?」
「まぁな。…てっきりヤッ太郎の奴の方も気があるもんだと思ってたんだがなぁ。」
「ヤッ太郎さんとおミッちゃん、このままで上手く行くと思います?」
「……」
「それにいくら御役御免とはいえ、忍者に終わりはありません。あたし達はあくまで、
 予備役なんです。あたしには、ニャンキ-のチ-ムワ-クを保つ義務があるんです」
「それが本音か…」
「スカシ-ッ!いつまでもダラダラやってんじゃないのッ!」
炊事の手の止まっていたスカシ-の頭を、飛んで来たお皿が直撃する。
「ぎゃッ!」もんどりうって倒れるスカシ-。
「わ…判ったおタマ……このままじゃこっちの身がもたねェ。その話、乗せて貰うぜ…」
以下、次回に続く!!!					ゆ-さく!