#244 Article 228 Posted at 1998/04/28 00:13:07 by かくた (MAP4496) [NO.32]

Subject: Re: 4月の旅IV /226

最近全然見てなかったんですけど、たまたま朝早く起きて仕事してて、そーいや
やってるなぁと思って見てて、不覚にも涙ぐんでしまったかくたです(馬鹿)。

>  女の子一人が泣いてダダこねるだけで戦争が止まる…なんて子供に教え
> ちゃいけませんよぉ。「ナウシカ」ですら"女の子一人が犠牲になるだけで
> 救われちゃう、軽い世界"なんてこと言われたくらいですから。

 モロリアル物だったらそのとおりでしょうね。
 でもこの作品の前提は「最後はみんなで笑ってワッハッハで終わる」世界なんで
すから。メルヘンなんですから(笑)。
 なによりシルバーは「最終回まで目に見えるような成長はしちゃいけない」(!
)んだし。

 シルバーが事態を収拾できたのはドラゴンキングという世界最大の暴力装置(業
界用語)を配下においたおかげだし、泣いてダダこねるだけで戦争が終わっちゃっ
たのは自分が最高権力者だからなんですね(だってゴネて出るセリフが「王女なん
かやめちゃう!」だろ?)。
このへん実はパワーポリティクスにメチャクチャ忠実なわけです。
 でも肝心のシルバーはその点についてまったく自覚がないから救われるわけ。自
覚してやってたらヤですけどね。

 それでいいのかって? いいでしょ。だって、だれも傷ついてないんだもん。ほ
かのキャラクター(とくに目立たない奴)が不幸になってて、それをほっといて一
件落着だったら「おいおい」てな話ですが。

 でもね、女の子が泣いてダダこねるだけで戦争が終わっちゃう世界って、いいと
思いません? 透徹した集団の論理に個人のワガママが勝っちゃう世界。
 のんきでいいなぁ、とかしみじみしてしまうのは、僕がかつてリアルポリティク
スをいやというほど経験したからなのかもしれないけれど。

 こーゆーのんきさが物語の中でしか実現し得ないことが、現実の最大の不幸なん
だとずっと思ってます。
 ちなみにドイツ語の“メルヘン”とは、本来は大人相手に語られた夢物語を指す
そうです。
(しまった。むかし同人誌に書いた批評と同じ結末になってしまった)

                               かくた

p.s. その意味で、ダダこねる前の長口舌は邪魔かな。