#23 Article 632 Posted at 1992/05/10 23:05:36 by ブルア (MAP1060) [SEKICHARA]

Subject: Re:*51 ついつい答えてしまうのだった(笑) /629 .............. /210 /158

この頃のアニメは名作物全盛期のような時代でした。現にサジタリウスの他、愛
 少女ポリアンナとかメイプルタウン物語もほぼ同じ時期の放映開始となっています。

  私は、サジタリウスという作品は大好きですが、あまり詳しくはありません。た
 まにゲストヒロインに惚れることもありますが、やはりなんといってもメインキャ
 ラのトッピー率いる4人のキャラクターではないでしょうか。
  SFという題材を使いながら、実態はサラリーマン稼業のあれこれ。人の情が飛
 び交うドラマ展開で誰もが感情移入してしまいます。


  トッピー

  リーダー的存在でもあり、人づきあいも上手く、状況に応じ即座に対処出来る能
 力を持っています。臆病ではあるが、小さな勇気を奮い立たせる様が感動的です。
 切羽詰まると、考えがまとまらず“言ってることと、やってることが違う”なんて
 こともあります。
  時にはジラフとラナの板挟みとなり、時にはリブの父親となるなど、守る物が多
 すぎて、なにかと悩みごとが多い年頃でもあるようです。


  シビップ

  あまり目だたない存在ですが、人をうっとりさせてしまう歌には、懐かしさ、人
 間のはかなさを訴えかけているような優しさがあるようです。争い事を人一倍嫌い、
 人の為に泣いてあげたり、喜んであげたりするのが彼の性格です。
  人の為にと思いあれこれしようと努力するのですが、不器用なのでなかなかうま
 い具合にいきません。「自分はトッピー達にとって邪魔な存在なのだろうか?」と
 自分を責め姿を消してしまいます。(56話)


  ラナ

  優柔不断でなんだかんだ文句を垂れ、いつも自分の欠点をさらけ出す結果になっ
 てしまうが、根はいいキャラクターで涙もろい性格です。大阪弁でしゃべりまくる
 様は、いつも場を盛り上げてくれます。
  行動と後悔の連続によりいつも不安定で人間臭ささがプンプンしていますが、家
 族を養うのに苦労は承知の上と決め込み泥まみれになりながら働く姿は満点パパで
 す。


  ジラフ

  もともと新宇宙便利舎との関係は、アン教授を連れ戻すという依頼者からでした。
 新婚ライフを夢見、自分のことしか考えていなかったが、一緒に旅し自分の為に尽
 くしてくれるトッピーやラナのことを少しずつ理解しはじめ、人生の先輩として彼
 らを見つめていくようになります。またトラマが展開されるうちに同じ目的を果た
 す一員として成長していきます。
  アン教授への想いをおかまい無しにバラ撒いてしまうのがラナと喧嘩になる原因
 の一つでもあります。

  「トッピーたちは、ぼくの未来の姿」と語るのは一色伸幸さん。
 「主人公たちのキャラクターは、ぼく自身の20,30,40代を想定して作ったんですよ。
 番組が始まるときに時間がなかったので、自分の発想で話をつくれるようにしよう
 と思ったんです」と言っています。
  うーん、まさに適材適所。尊敬しちゃいます。とはいっても、周囲の名作群を見
 ても分かるように、赤毛のアンしかり、若草物語しかり自分を主人公として描いて
 いるのが多く見られます。えっ、MEMOLEさんも?

  サジタリネタに戻しましょう。

 「小さな星たちか、人間はみんなセコクて自分勝手で
  本当の正義なんて考えておらん」
  でも、みんな誰かを愛してる」
 「誰でも、ひとかけら愛するものに対してだけは、
  誠実さをもっている」
 「ラ・ムーはムー大陸は放っておいても
  自然消滅したっていってたわ
  でもムーから1万2000年たっても人類は生きている」
 「うん、生きてる」
 「純粋な正義なんかなくても、ぼくたち何とかやっていける
  みんな小さく輝いて」
 「これまでも」
 「これからも」
 「小さく」
 「輝いて」
                        '87,5月号アニメージュ参照

  なんか同じような物をUPしたような気がしますけど、思い出す度に喉仏の辺り
 がキュッと締め付けられ痛む感じがします。

  身近にいる、彼にとって、彼女にとって、自分は何が出来るのか。自分を犠牲に
 してまでも守りたいものは何なのか。彼らは、そういうことを理屈でなく行動で示
 してくれます。
  飾り気もなく臭い演出もない物語だからこそ、そのまんまストレートに伝わって
 しまうのでしょうね。

  OPですが、あれはこの作品を知らない人から見れば「あんなの歌じゃないよ」
 と言われそうなほどむちゃくちゃな主題歌です。EDはそれと対象的で、男にとっ
 て何か憧れてしもうものがあります。
  本編でもしばしば訳の分からない、はしゃぐ描写がありましたが、あれはあれと
 納得するまで、ちょっと苦労させられました。
  つまり意味を考えようとすればするほど分からない物になってしまうのです。

  綺麗事はうわべでしかないものであって、本当に綺麗なものは汚い中に埋もれて
 いる忘れられたほんの一かけらであることをこの作品を通じて教わりました。

  ちょっとばかり、サジタリウス世界に浸ってみた一日でした。

                                 ブルアより