#22 Article 1729 Posted at 1994/05/02 02:32:35 by かくた (MAP4496) [MANNERS]

Subject: Re: アーティクルの隠れたマナー /1707

どうもはじめまして。駆け出しの派遣校正者、かくたと言います。
 漢字とかなのつかいわけみたいな話ですと、商売柄口を出したくなるもんで(笑)。
 校正の世界で基本となるのはやはり新聞社の用字用語基準です。新聞社は世の中に
送り出す文章の量が他とは比較になりませんから、文部省の「常用漢字表」「改定送
り仮名の付け方」「現代仮名遣い」や国語審議会の建議・報告を基本とし、新聞協会
新聞用語懇談会で審議した結果からきっちりした基準を作成しています。ぼくもこの
仕事を始めて最初に薦められたのが、共同通信社「記者ハンドブック」でした。

 共同通信社の基準によると、ひらがなにするのは以下のような単語です。
*代名詞(おれ・われわれ・どなた・だれ・この、その、あの……。
     私・僕・君・彼・彼女・自分・何などの例外あり)
*連体詞(ある・あらゆる・いわゆる・わが……など。)
*接続詞(あるいは、かつ、しかし……など。
     それ故・従って・併せて……など例外あり。)
*感動詞(ああ・あら・いや・ウワーッ・ハハハ……
     (カタカナの2つはホントに例に挙げられてます(笑)))
*助詞(ぐらい・こと・ずつ・ところ・ながら・など・ばかり・まで)
*助動詞・補助用言(動詞・形容詞の本来の意味、用法が薄れて、上にくる文節の
     補助の働きをするもの(例)~ようだ・~という・~でない・~している)

ろいたー共同さんの挙げられた例だと……
  ・暫く    常用漢字表外の読み方。「しばらく」に直す。
  ・何方    用字用語表に無し。「どなた」(漢字表外の慣例読みなので)。
  ・如何    同上。「いかが」(本来は「如何にか」が転じたもの)。
  ・却って   常用漢字表外の読み方。「かえって」に直す。
  ・等     そのまま使います。
  ・全く    漢字、ひらがな併用。ちなみに「全て」は「すべて」に直す。
  ・未だ    「いまだ」とひらがなに(校正用語では「ヒラく」と言う)。
  ・流石    「さすが」とヒラきます。
  ・出来上がる そのまま使います。
  ・結構    そのまま使います。
  ・頂く    そのまま使います。(「戴く」はこっちに直します)
  ・普段    常用漢字表外の読み方ですが、慣例としてそのまま使います。
  ・~と言う様な感じがして来た
         新聞の表記だと「~というような感じがしてきた」になります。
         上の(助動詞・補助用言)の項目に当てはまりますね。

 あ、「ろいたー共同」さんにはこれぐらい常識かな?(笑)
    ^^^^^^^^^^^^

 というわけで長々と書いてしまいましたが、要はスイスイ読めるような用字用語な
らいいわけです。逆に漢字を使うとかえってニュアンスが出る場合もあります。難し
いですね(まとめになってない(笑))。

                           角田剛俊(かくた)

p.s.しかし、いま私がやってる仕事は企業の商品カタログなので、上のような原則は
まったく関係ない商品番号(NZA-0786とか)とのにらめっこです(笑)。