#22 Article 1674 Posted at 1994/03/26 21:36:55 by 顔くん。 (MAP815) [PURUTO]
Subject: Re:*13 『プルト君』を見てきたぞうぅぅ!!! /1673 ..... /9715(#130) /9697(#130)
噂の「プルトニウム物語 頼れる仲間プルト君」を観てきました。 噂通りの大爆発。完全に良心回路がぶっとんでますな、ありゃ。 第一、体内被爆というものの恐さを全然わかっとりません。 「ボク(プルト君)が恐がられているけど、青酸カリのような毒性があるから じゃなくて、α線による発ガン作用の方なんだ。実際には手についても洗えば 大丈夫だし、万が一飲んでもほとんど吸収されず、『大部分』排泄されるから 大丈夫。傷口とかから血液中に入ったり、吸い込んで肺に入ったりすると危な いけど」なんて言う説明が続き、「血液中に入れない、吸い込まない。そうす れば何しても大丈夫」みたいな言い方をされてます。 しかし、友人とも話したのだが、「大部分『以外』」の「排泄されない部分」 は多分腸管のヒダの奥に残ってしまうのであろうが、ここでα崩壊なんかを起 こされたら、いちばん細胞の分裂の激しい部分なので、ただじゃすまないぞ。 ビデオの説明では、「放射線にはα、β、γの3種があって、α線はいちばん 弱い放射線なんだ」みたいな言い方をしている。そりゃα線は紙一枚で止める ことができるが、これは「紙に全部放射線のエネルギーが吸収される」からで あって、つまりいちばん物体に吸収され易い、言い替えれば、被爆したら恐い、 体内被爆だったら悲惨の一言、であるのだ。ここを全然説明していない。 それに、同時に「再処理物語 ウラン君とプルト君の燃える友情」を見ていて 気がついたんですが、こっちは再処理工場の説明ビデオで、成果物であるウラ ンは粉末で、プルトニウムは液体で(多分硝酸プルトニウムの溶液)得られる、 と言って、三角フラスコ様の容器に入った酸化ウラン?のの黄色い粉末と、液 体の、いかにも錯イオンで深い緑色(あ、セーラープルートの髪の毛の色はこ の色だったんだ、ということに今頃気づいた!)をして、もちろん水との錯体 なので水にはたくさん溶けそうなプルトニウムの溶液を見せていたのに、「頼 れる仲間プルト君」のビデオではいかにも固体の粉末であるかのようにしか説 明せず、水に溶けないし吸収もされないから、悪人(笑)が池に投げ込んでも 大丈夫、みたいな説明しかしていない。プルトニウム溶液が環境に漏れ出した ときのことは何にも触れていないぞ。(そういえば、プルトニウムの入ったド ラム缶を、警官がぐるりと取り囲んでいる絵があったが、まるでクリスタルパ レスを守る未来のセーラー戦士みたいだったな。チェレンコフ光か何かででド ラム缶が光ってたら完ぺきだったのに(木亥火暴)) 大体からして、こういう「重金属イオン」は猛毒なのだ。ニッケルイオンとか、 青い銅イオン、鉛イオン、カドミウムイオンなんてのは毒性が強いことで知ら れているのだ。プルトニウムイオンが例外と言うわけではあるまい。レントゲ ンで使うバリウムだってかなり危険なのだ。あれは硫酸バリウムが殆ど水に溶 けないからまだ「マシ」なだけで、硝酸バリウムだったら確実に中毒になるだ ろう代物なのだ。 しかも、「ウラン君とプルト君」もかなり思想コントロールを狙っている。プ ルトニウム再処理工場を人間の身体に例えている。例えば燃料棒を細かく砕く 部分は歯に例え、硝酸で溶かす部分は内蔵に例えている。あまつさえ、歯に例 えるシーンのところでは子供がパンをかじる映像まで挿入されている。これで 親近感を持たせて恐がらせないようにする意図がミエミエだぞ(笑)。 さらに、廃液は放射性廃棄物であり、危険なのでガラスで固めて・・・と言っ ておいて、最終処分方法はまだ決まっていないのでその辺は口を濁していたが、 再処理工場の製品であるウランとプルトニウムについては危険だともなんとも 言っていない。廃棄物の方だけ危険扱いして、こっちに注目させ、うまく説明 を避けているのもミエミエだ。(笑) ちなみにプルト君の声は同じ人のようで、結構かわいかったりするんだ。 「これからはボクの時代が来る」とおっしゃってました。(笑) また、四国電力制作の「ガハハ星人あらわる 原子力発電所SOS」も見まし たが、こっちは川久保潔とか、富永みーな(だと思う)が声をやっていて、か なり真面目に、「原発でこれこれこういう事故がおこって、さらにこうなって も大丈夫」みたいな説明をしてまして、これは作り手の良識を感じさせる物で した。プルト君を見たあとでは多少の粗さも吹っ飛んでしまいます。(笑) これならまだ納得できます。 まったく、プルト君はひどかった。キチガイ沙汰だな、ありゃ。(笑) 顔くん。