#210 Article 15049 Posted at 2000/12/21 06:56:33 by 高木志郎アオ (MAP3887) [MOVIE]

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春休み映画。

『世紀末救世主伝説 北斗の拳』(1986/3/8)東映動画
 ケンシロウを中心に原作やテレビシリーズとは違ったストーリーが書き下ろ
された劇場版。
 原作の武論尊、原哲夫は「劇場用アニメ製作にあたって、スタッフの方々に
お願いしたのは、ケンシロウや他のキャラクターもそうですが、際物ではなく、
情の部分のしっかりした演出です。バイオレンスのシーンも、もちろん大切で
すが、話の中にあるのはそれだけではないのです。観る人の心に、映画の持ち
味を知ってもらえるようにお願いしました。」と述べている。
 監督の芦田豊雄は「演出ではなく見る側に立って、ぼくが見たいと思う映画
を作りました。場面展開も音も見る側にけっしてスキを与えないはず」と語っ
ている。

『春休み 東映まんがまつり』(1986/3/15)
『キン肉マン ニューヨーク危機一髪!』
『キャプテン翼 明日に向って走れ!』
『ゲゲゲの鬼太郎 妖怪大戦争』
『超新星フラッシュマン』
 劇場版『キン肉マン』6作目の監督の川田武範は「後半20分はキン肉マンと
悪魔将軍の一対一の対決。これだけじっくりとキン肉マンの戦いを見せるのは
はじめて」と語っている。
『C翼』3作目は強化合宿で選手たちが過去の様々なエピソードを回想すると
いう一種の総集編。
『鬼太郎』第2作の監督の葛西治は「物語はモモタロウの鬼太郎版。西洋から
やってきたモンスターたちをやっつけるという話です。ストーリーが単純なぶ
ん、あそびをいっぱい盛り込める」と語った。
 劇場版『フラッシュマン』は天高くジャンプしたり、過酷な状況下で活動し
たりといった超人技が見どころ。

『ドラえもん のび太と鉄人兵団』(1986/3/15)シンエイ動画
『プロゴルファー猿 スーパーGOLFワールドへの挑戦!!』(併映)
『オバケのQ太郎 とびだせ!バケバケ大作戦』(併映)
 ロボットの独自の進化と反乱というSF古典テーマの『のび太と鉄人兵団』
では、のび太の日常世界が侵略対象で、のび太たちが単独で戦うという異色の
パターンの作品となった。同時上映は劇場版『猿』と『オバQ』の第1作で、
『オバQ』は赤と青のセロハンがはられたメガネで見る立体映画。
 原作の藤子不二雄は「これまで宇宙とか恐竜時代とか非日常的世界に出かけ
てゆく話が多かったんです。そこでこんどは地球を舞台に向こうがやって来る
という新設定を考えました。ロボットは前々から共演させたいと思っていたん
で登場させたんですが、なれてないので、いゃぁ、むずかしかった」「ゴルフ
を取りあげたアニメ映画はおそらく世界初なので、スケールを大きくしようと
ゴルフワールドを作ったんです。映画上映中ロビーで待っているおとうさんが
多いと聞きましたが、こんどはいっしょにたのしんでくれるのでは」という。

『ネオ・ヒロイック・ファンタジア アリオン』(1986/3/15)日本サンライズ
 安彦良和が「リュウ」に連載したファンタジー漫画を、原作者自らが監督、
脚本、作画監督を兼任してアニメ化した。ギリシャ神話をモチーフにした設定
とストーリーは壮大かつ複雑で、映像はシブいトーンで統一されている。
 安彦良和は「アリオンの成長プロセスというものは、言ってみればらせん階
段のようなものじゃないでしょうか。どんどん、登って行って、ずいぶん来た
と思っても、上から見ると同じ所にもどってきたように見える。ただ横から見
ると何がしかの変化はある訳ですよね。位相の変化が。ビルドウィングス・ロ
マン風の上昇過程とは違って、ひょっとしたら上っているんじゃなくて下りて
いるんじゃないかというような不安も、らせん階段にはあります。『成長』と
いうのはそういう変化の限りないプロセス、という風に受け取ってもらえたら
と思います。」と述べている。

『春休み松竹アニメフェア』(1986/3/21)
『るーみっくわーるど 炎トリッパー』スタジオぴえろ
『ザ・ヒューマノイド』ヒロメディア、カナメプロ
『県立地球防衛軍』スタジオぎゃろっぷ
 OVAの劇場公開。
 九州在住の学生漫画家・安永航一郎原作『県立地球防衛軍』(1986/4/1発売)
のアニメは、1本の作品を自社で取り仕切るのは初めてのスタジオぎゃろっぷ
が制作した。スタジオぎゃろっぷはアニメ撮影プロダクションとして知られて
いて、本作のプロデューサーでスタジオぎゃろっぷ社長の若菜章夫が『うる星
やつら』などの撮影監督を担当したせいか監督の早川啓二、脚本の伊藤和典ら
『うる星』のスタッフが多く参加し、作画の暴走やパロディなど『うる星』的
な遊びのセンスが見られた。盛田と助久保が『巨人の星』を思わせる感動的な
野球シーンを演じる所があり、古谷徹が盛田の声を演じるなどキャスティング
の遊びもあった。

 ここからスタジオぎゃろっぷが、アニメ制作プロダクションとして活躍する
ことになるわけですね。つまり『姫ちゃんのリボン』や『赤ずきんチャチャ』
の原点は安永航一郎ということか?
                        21世紀まで、あと11日    高木志郎アオ