#210 Article 15023 Posted at 2000/12/04 07:06:54 by 高木志郎アオ (MAP3887) [MOVIE]

Subject: Re:*10 1985 /15020 .... /15010 /15009

劇場版映画。

『戦国魔神ゴーショーグン 時の異邦人』(1985/4/27)徳間書店、葦プロ
 OVAとして製作された作品(1985/5/10発売)。テレビシリーズからの直接
の続編ではなく、ゴーショーグンとドクーガの戦い終結後、主人公6人が一緒
に宇宙を放浪しているという小説版の設定による放浪中の6人が遭遇した一つ
の物語。主役のロボット・ゴーショーグンもケンタ少年も登場しないが、それ
でもこれが『ゴーショーグン』なのは、レミーやブンドルらの個性・魅力自体
が『ゴーショーグン』の本質だからである。
 原作の首藤剛志は「今回、テーマは『自分の中のあきらめとの戦い』です。
自分の力で自由に生きる彼らは、限界に追いつめられたとき、自分の中に生ま
れる『あきらめ』とどう戦っていくのかということ。きっと彼らは“死”を美
化して、死んでいく自分にナルシズムを覚えたりせず、最後の最後まであきら
めず、そう『死んでも生きてやるんだ』とがんばると思うんですよ」と述べて
いる。

『ペンギンズ・メモリー 幸福物語』(1985/6/22)サントリー、CMランド
 ひこねのりお(彦根範夫)は1959年東映動画に入社し、『少年猿飛佐助』の
動画などを担当。'65年同社を退社して虫プロで『ジャングル大帝』の原画を
手がけた。'66年からフリーとなり、『九尾の狐と飛丸』『どうぶつ宝島』の
原画や『まんが日本昔ばなし』の演出、『まんがイソップ物語』の監督など、
各社の作品を手がけた。CFアニメの明治「カール」シリーズで独自の個性を
表現、サントリーCANビールの「ペンギン」シリーズが人気となった。
 このCMの1作目カサブランカ編で使われた松田聖子の「SWEET MEMORIES」
は「ガラスの林檎」のB面の曲で、A・B面トップの快挙となった。
 このペンギンのキャラクターを使った映画が本作で、いまわしいデルタ戦争
で心身ともに傷ついたマイクの物語。冒頭の凄惨な戦争シーンが印象的だが、
その後延々とタルいラブストーリーが続く。

『夏休み 東映まんがまつり』(1985/7/13)
『キン肉マン 逆襲!宇宙かくれ超人』
『Dr.スランプ アラレちゃん ほよよ!夢の都メカポリス』
『キャプテン翼 ヨーロッパ大決戦』
『電撃戦隊チェンジマン2 シャトルベース!危機一髪!』
 人気の『キン肉マン』が前年夏、正月、春に続いて新作で登場。『C翼』も
定番として登場するようになり、『まんがまつり』は第2期黄金期となる。

『ルパン三世 バビロンの黄金伝説』(1985/7/13)東京ムービー新社
 押井守監督『ルパン三世』がボツとなり、鈴木清順と吉田しげつぐが監督を
担当した劇場版第3弾。浦沢義雄と大和屋竺が脚本を担当し、前2作とは作風
が異なるスラップスティックな内容となった。

『銀河鉄道の夜』(1985/7/13)朝日新聞社
 宮澤賢治の原作を猫のキャラクターで描いたますむらひろしの漫画を原案と
したアニメ。グループタックとヘラルドエースが製作、劇作家の別役実が脚本
を担当、杉井ギサブローが監督した。さらに、細野晴臣の音楽が映像と一体に
なって賢治銀河宇宙のイメージを再現した。
 監督の杉井ギサブローは「アニメと限定してしまうのではなく、映画として
考えてください。映画は風景も含めた映像全体から、観客が何を感じ取るかが
大切であり、浮彫にされたキャラクターだけから伝達される内容より、圧倒的
に質が高いと思います。“感じさせる映画”を作る時、例えばジョバンニの孤
独感は、彼のしぐさよりも、どんな闇につつまれていたか、まわりの木や草は
どんな形や色に見えたかが大切な要素になるわけです。今までのアニメのよう
にキャラクターを目立たせ、それを通して意味を伝えるという考えを捨てなけ
ればなりません。風景も人間も同じ迫り方で、自然に観客の目に飛び込んで来
る。人間も風景込みである情感を伝えたい。これが『銀河鉄道の夜』のめざす
方向です。」と語っている。

『エリア88』(1985/7/20)プロジェクト88
『ジャスティ』(併映)ジャスティプロジェクト
 OVA『エリア88』の2本を編集して劇場公開したもの。
 併映は、岡崎つぐおが「少年サンデー増刊号」に連載した『ジャスティ』の
アニメ化で、OVAとして、スタジオぴえろが制作したもの(1985/8/5発売)。
このアニメのために原作者の岡崎自身がオリジナルストーリーを書き下ろした
が、漫画とアニメは別のものであり、アニメとしての面白さは今一つだった。

『魔法の天使クリィミーマミ ロング・グッドバイ』(1985/8/3)スタジオぴえろ
『魔法のプリンセス ミンキーモモ 夢の中の輪舞』(併映)葦プロ
『魔法の天使クリィミーマミVS魔法のプリンセス ミンキーモモ劇場の大決戦』(併映)読売広告社
 2人の魔法少女のOVAの劇場公開。『劇場の大決戦』は、付録として制作
された2分30秒の小品で、両方の制作に関わった読売広告社が製作。2作品の
キャラを対決させる同人誌的アイデアを望月智充がアニパロ感覚で演出した。

『オーディーン 光子帆船スターライト』(1985/8/10)ウエスト・ケープ・コーポレーション
 西崎義展企画・原案による『ヤマト』の三番煎じ(出がらし)。

 OVAの劇場公開という企画が結構目立ちます。
 そんな中、杉井ギサブロー監督『銀河鉄道の夜』なんて傑作もありました。
富野由悠季も「すごく純粋ですから、宮崎さんに持っていかれた部分もありま
すけど、宮崎アニメのポジションがあるとすれば、杉井アニメはそれをず抜け
ていると思います。これはもう後年の話、『タッチ』を観た時に復活したなと
思いましたね。『銀河鉄道の夜』の時も、やっぱり嬉しかった。『銀河鉄道の
夜』を観ていなかったら、アニメのことをしゃべっちゃいけません。」と絶賛
しています。
                        21世紀まで、あと28日    高木志郎アオ