#210 Article 14965 Posted at 2000/11/01 06:53:16 by 高木志郎アオ (MAP3887) [TV]
Subject: Re:*16 1983 /14964 ...... /14943 /14941
10月のその他のテレビアニメ。
『タオタオ絵本館 世界動物ばなし』(1983/10/7~テレビ大阪)シュンマオ
'81年12月に劇場公開された『シュンマオ物語 タオタオ』のスタッフによる
テレビシリーズ。動物間の諸事件に合わせて母パンダがタオタオに世界の動物
訓話を聞かせるもので、淡彩画風景美術と普通の倍以上のセル画を使った動き
など絵の美しさが見所だった。
『まんがイソップ物語』(1983/10/10~テレ東)日本アニメ
イソップ寓話全集全358話の中からセレクトした52話を、毎回1話ずつ紹介
していく15分の帯番組。毎回、性格の違う3匹のサル(シグナルモンキー)を
登場させ、各作品に対して意見を述べるという工夫もほどこされた。
『ふしぎの国のアリス』(1983/10/10~テレ東)日本アニメ
ルイス・キャロル原作。だが、最後に夢から覚めて現実に戻る原作に対し、
このアニメでは毎回アリスが日常生活に戻る場面が描かれ、少しニュアンスが
違った。つまり、ここで描かれるふしぎの国はアリスが毎日思い浮かべる空想
世界になっていた。
「♪ちょっぴり 淋しい時は 時計をさかさにまいて」
TARAKOが主題歌と主役を担当した。
『キャプテン翼』(1983/10/13~テレ東)土田プロ
高橋陽一が'81年から「少年ジャンプ」に連載したサッカー漫画のアニメ化
で、少年たちの凛々しい姿を描いた。古典少年漫画のように良い子が登場して
それまでのスポーツアニメにつきものの暗くジメジメしたものが無く、明るい
作品になった。チームプレーとしてのサッカーを重視し、脇役のキャラクター
を活躍させた点も人気の一因だった。
アニメの制作スタッフは光延博愛チーフディレクター、岡迫亘弘作画監督の
『ドカベン』班でスポーツものは得意だった。が、原作キャラの顔つきが全員
似ているので髪の色を変えるなどの工夫をして苦心したという。
主人公で万能のMF・大空翼、翼をアシストするMF・岬太郎、鉄壁の守り
GK・若林源三、野生児CF・日向小次郎、空手GK・若島津健、フィールド
の貴公子・三杉淳…といったヒーローから、顔面ブロックのDF・石崎了まで
豊富なバリエーションは“やおい”と呼ばれるパロディを生み出した。現実の
世界とほとんど変わらない設定が、彼らのフィールド外での私生活を想像させ
「大好きな翼クンや小次郎クンをオンナなんかに渡せない!!」と同性愛ネタの
同人誌が流行したのである。過激なHが売りの尾崎南、常にかっこいい翼クン
を描いたおおや和美らがクオリティの高い同人誌を発行した。
「♪ちょっとあれみなエースがとおる すぐれものぞとまちじゅうさわぐ」
主題歌を歌った沖田浩之は、竹の子族出身のアイドルで、後に『ガメラ2
レギオン襲来』などで活躍する。
映画では竹本孝之が主題歌を歌い、後にテレビもそれがOPとなった。
『伊賀野カバ丸』(1983/10/20~NTV)東宝、グループタック
亜月裕が'79年から「別冊マーガレット」に連載した少女漫画のアニメ化。
題名が'60年代の忍者漫画、横山光輝の『伊賀の影丸』をパロッたものである
のは明白だが、影丸がギャグの要素の無い古典的スーパーヒーローなのに対し
現代学園漫画のカバ丸は美少年で忍者、スポーツ万能ではあるが、焼きソバの
大食漢で女の子にも目が無い二枚目半のキャラであった。'70年代に二枚目型
ヒーローの時代は終わって、'80年代は二枚目半の少年の方が愛すべき存在と
なったのである。
テレビアニメ化に先立ち、黒崎輝主演の実写映画も東映系で公開された。
アニメは主人公のカバ丸の声を以前イメージソングを吹き込んだことがある
中尾隆聖、ヒロインの麻衣をオーディションで選ばれた立花麻衣が担当した。
「♪Dance! Dance! keep on Dance! 恋はcan't stop 火のついた導火線ね」
シュガーはミキ、クミ、モーリの三人組で、'82年「ウェディング・ベル」
をヒットさせたが、一発屋で終わった。
というわけで、『C翼』の登場です。ここで“やおい”が誕生したわけで、
日本の文化史に残る大きな事件と申せましょう。
21世紀まで、あと61日 高木志郎アオ