#210 Article 14710 Posted at 2000/05/12 06:59:05 by 高木志郎アオ (MAP3887) [MOVIE]
Subject: Re: 1975 /14708
1975年の劇場版映画。
『春休み 東宝チャンピオンまつり』(1975/3/15)
『メカゴジラの逆襲』本多猪四郎監督
『新八犬伝』
『アグネスからの贈りもの』
『アルプスの少女ハイジ』
『はじめ人間ギャートルズ』
『サザエさん』
本多猪四郎の劇場作品の遺作として位置付けられる『メカゴジラの逆襲』は
『ゴジラ対メカゴジラ』の続編で、SF色の強いサブプロットとなり、異端の
説を唱えて学会を追われた老生物学者、真船博士(平田明彦)とメカゴジラを
コントロールする機械が体内に組みこまれたサイボーグ少女桂の悲劇、そして
桂と生物学者一之瀬の純愛が描かれた。
中野昭慶は「本多さんは日常のシーンを大切にする人です。日常の中にある
恐怖のほうがインパクトがあると考える方です。本多さんの映画には、女性が
風呂に入っていると窓から怪獣が現れるという日常的なシーンが多いでしょ。
この映画でも群衆が逃げるシーンがあるでしょ。理屈っぽくいえば、あんな緊
急事態に消防隊が出てきたり、警官が交通整理したり、群衆が身の回り品を風
呂敷包みに入れて逃げ回ったりするなんて、現実にはありえない。実際は着の
み着のままで逃げるはずです。でも、本多さんの映画では一応準備して逃げる
という、一見、日常的な光景を入れるんです。男と女が登場すれば、そこに恋
愛シーンがあってもいい、日常ととらえれば不自然じゃないと。それが本多さ
んの演出姿勢なんです。」と述べている。
本多猪四郎は「『メカゴジラの逆襲』で、真船博士は「あらゆる動物をコン
トロールする装置を発明したぞ!」と得意になっていますが、そこに科学は万
能だという、思いあがった人間の姿を見ることはできないでしょうか。最近は
公害問題などで反省が起こっていますが、私も、人間は自らの能力を過信しす
ぎてはいないか、もう一度、考え直す時代にきていると思います。もっとも、
映画の中でこんなリクツをいうつもりは毛頭ありません。」と書いている。
『新八犬伝』はNHK人形劇の劇場用新作。
『春休み 東映まんがまつり』(1975/3/21)
『アンデルセン童話 にんぎょ姫』勝間田具治演出
『グレートマジンガー対ゲッターロボ』明比正行演出
『これがUFOだ!空飛ぶ円盤』茂野一清演出
『仮面ライダーアマゾン』
『がんばれ!!ロボコン』
『魔女っ子メグちゃん 月よりの使者』
テレビシリーズを多く手がけてきた勝間田具治が、はじめて春の長編作品の
演出を担当したのが『にんぎょ姫』である。勝間田は「時間的な制約(実質的
な製作期間約3ヵ月)はかなりきびしかったのですが、絵的にはほぼ狙いどお
りに仕上ったと思います。キャラクターは奥山玲子さんにお願いしました。か
ねてから自分としては、こういった作品がやりたくてしようがなかったもので
すから、やっとできたという感じで、とてもうれしかったですね。そのせいか、
いつになく緊張しました。」と述べている。
それぞれの掲載権を持つ講談社と小学館の提携によって実現した『グレート
マジンガー対ゲッターロボ』は各出版社の雑誌展開も充実していた。もちろん
グレートとゲッターが戦うわけではなく宇宙怪獣ギルギルガンと戦った。脚本
の藤川桂介は「『グレートマジンガー対ゲッターロボ』という作品を書くにつ
いて、一番気をつけましたことは、当時両方のヒーローがともに人気もので、
それぞれ熱烈なファンがおりましたから、双方に不公平にならないよう、書き
わけることでした。」という。
『夏休み 東映まんがまつり』(1975/7/26)
『ちびっ子レミと名犬カピより家なき子』(短縮版)
『グレートマジンガー対ゲッターロボG 空中大激突』明比正行演出
『野生のエルザ』
『がんばれ!!ロボコン ゆかいな仲間』
『宇宙円盤大戦争』芹川有吾演出
『秘密戦隊ゴレンジャー』
『仮面ライダーストロンガー』
テレビでは既に死んでいたムサシの死、新ゲッターロボ登場が再び描かれた
『グレートマジンガー対ゲッターロボG 空中大激突』ではグレートの新兵器
グレートブースターもテレビに先駆け登場し、イベント性が高かった。
作画監督の小松原一男は「テレビと違うのはワイド画面であることと、2つの
ロボットチームが協力して闘うということで、登場人物の数がふえ、主役のロ
ボットの描きわけはともかくとして、人物の顔の描きわけは、原作者が同じと
いうことで、かえってやりにくい面もありました。それと、登場人物の数がふ
えてキャラクターと名まえが混乱し、ときどき間違えたりしました。この作品
は劇場用とはいっても、いわゆる長編ではありませんでしたが、自分としては、
アクションものがきらいではないということもあって、それなりに全力投球で
きたと思っています。」と述べている。
空飛ぶ円盤を取り入れたロボットアニメ『宇宙円盤大戦争』は『UFOロボ
グレンダイザー』の元ネタである。劇中、自分を庇って命を落としたテロンナ
を抱いてデューク・フリードが語った「武器のない世界に生まれていたら、俺
たちは愛し合えたろうに…」というセリフに象徴されるように上原正三脚本や
芹川有吾演出でよく使われる“兵器が戦争を生む”というモチーフが用いられ
悲恋物の傑作となった。主題歌を歌い主人公デューク・フリードの声を演じた
ささきいさおは「役柄から、若く若くと要求されましたが、地声が低いところ
へ来て、私自身もう若くありませんから、かなり無理して高目の声を出して若
くつくっています。しかし、ドラマそのものはふざけたところが少なく、まじ
めな感じでしたから、芝居もまともにやりました。どちらかというと時代劇の
セリフのようでしたね。」という。
巨大ロボットものの全盛期、劇場でもいろいらなロボットがスクリーン狭し
と活躍していました。
21世紀まで、あと234日 高木志郎アオ