#210 Article 14704 Posted at 2000/05/09 06:49:53 by 高木志郎アオ (MAP3887) [TV]
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秋のテレビアニメ。
『グレートマジンガー』(1974/9/8~フジ)東映
マジンガーシリーズ成功の裏には番組、出版、レコード、玩具などメディア
間の見事な協調体制があった。講談社「テレビマガジン」は'74年4月号から
『マジンガーZ』のファンクラブである「マジンガーズクラブ」を募集、その
ライセンスカードには“とんがったマジンガーZ”がデザインされていたが、
「じつはカードのデザインは兜十蔵博士がのこした資料から、マジンガーZに
関係があるものではとおもい、本部できめたものです。それがグレート・マジ
ンガーの設計図だったのです」ということで『グレート』のパブリシティ戦略
は放映の半年前から展開されていたのだった。
同時期テレビでは『Z』と『グレート』の世界をリンクさせる存在ゴーゴン
大公が謎の幹部として登場して伏線を張っていた。こうしてグレートは劇場版
『マジンガーZ対暗黒大将軍』で堂々たる先行デビューを飾って、ボロボロの
マジンガーZの前に颯爽と登場、獣魔将軍率いる敵を蹴散らした。同様の演出
は『Z』最終回の主役交替劇でも繰り返され、力強さを見せつけた。
しかし、『グレートマジンガー』では、そのグレートをさらに凌駕する敵が
現われて、これに合わせたパワーアップが描かれていくことになった。
企画の横山賢二は「戦うことの虚しさを最終的に描きたかったんです。その
ために主人公を戦いのプロフェッショナルにして、どんどん先鋭的にしていこ
うということだったんです」と述べている。
だが、登場が鮮烈過ぎたグレートマジンガーは、ピンチに陥る姿が様になら
なかった。『Z』を超えることを宿命づけられた『グレート』は、ある意味で
悲劇的な作品といえよう。
脚本の藤川桂介は「残念ながら『グレートマジンガー』は、前作の『マジン
ガーZ』を凌いだとは思いませんでした。勢いで突き進んでいくといった活力
が、番組から失われたと思いました。」と書いている。
『ウリクペン救助隊』(1974/9/30~フジ)竜の子プロ
ウサギ、リス、クマ、ペンギンで組織された救助隊の物語。
↑ ↑ ↑ ↑↑
フジテレビ月~土曜夜6時55分から『クレクレタコラ』の後番組として放映
された帯番組。原作者の金子満は、本職は脚本家で、後に『ラ・セーヌの星』
『アニメーション紀行 マルコ・ポーロの冒険』などを手がける。
『破裏拳ポリマー』(1974/10/4~NET)竜の子プロ
変身ものという題材を一歩押し進め、当時のカンフー映画ブームを背景に、
メカなどの道具よりも肉体による格闘技アクションに重点を置いたユニークな
作品。“必殺幻影破裏拳”“真空片手独楽”などオリジナルの拳法が見どころ
だった。都会派コメディ的な味付けがされ、キャラクターの人間くささも綿密
に描写され、ギャグの中に中年男の哀愁を感じさせる車錠探偵長(CV:青野武)
や鎧武士=ポリマー(CV:曽我部和行)の2面性が魅力的だった。
『ジムボタン』(1974/10/4~MBS)エイケン
『モモ』や『ネバーエンディングストーリー』で知られるミハエル・エンデの
童話『ジム・ボタンの機関車大冒険』のアニメ化。
母を海賊キャプテンキッドにさらわれたジムは、残された不思議な力を持つ
ボタンを手に、蒸気機関車エマ号に乗って魔神ドリンガーと闘う決意をする。
キッドの手下ブラックのため、小鳩にされてしまったポッコもジムに協力して
闘う。
『はじめ人間ギャートルズ』(1974/10/5~ABC)東京ムービー
原作は、園山俊二の『ギャートルズ』と『はじめ人間ゴン』。どちらも園山
が得意のおおらかな原始時代の物語である。『ギャートルズ』は青年誌「漫画
サンデー」、『ゴン』は少年誌「かがく」と「がくしゅう」に掲載されたもの
だが、上手く組み合わされ、1年以上続く人気番組となった。
『てんとう虫の歌』(1974/10/6~フジ)竜の子プロ
川崎のぼる原作の漫画のアニメ化。両親を失った7人兄妹が、力を合わせて
生きていく物語。原作は7人の兄妹を中心にストーリーが進んだが、アニメは
「~でしゅら」が口癖である元気な末っ子のひよ子(CV:松島みのり)を主人公
にすえ、コミカルな人情ものに仕上がった。脚本の鳥海尽三や酒井あきよし、
監督の笹川ひろし、演出の案納正美、高橋資祐らが、さえわたるギャグを披露
して放映期間2年の人気作品となった。
『カリメロ』(1974/10/15~NET)K&S
イタリアの漫画家ニーノ・エ・トニー・パゴット原作。音楽家の木下忠司が
サンレモ音楽祭を見にいった時に洗剤のコマーシャルに変わったキャラクター
が使われていた話が帰国後出て、このカリメロのアニメ化につながったという
逸話がある。
カリメロは夜に生まれたので黒くなってしまったヒヨコで、生まれた卵の殻
の帽子をかぶっていた。
ロボットものの王道として登場した『グレートマジンガー』ですが、強さの
インフレで面白さが無くなっていったのは皮肉なことです。
この時期はギャグ作品の健闘が目立ちます。私は自己パロディまで登場した
『破裏拳ポリマー』が気に入ってました。
21世紀まで、あと237日 高木志郎アオ