#210 Article 14646 Posted at 2000/04/06 06:53:45 by 高木志郎アオ (MAP3887) [TV]

Subject: 1973

『バビル2世』(1973/1/1~NET)東映動画
 横山光輝が聖書の挿し絵に着想を得て描いたといわれる『バビル2世』は、
古代の地球に降り立ち、その科学力でバビルの塔を築いた宇宙人バビル1世が
後継者と認めたバビル2世と呼ばれる超能力少年古見浩一(CV:神谷明)と、悪
の王者ヨミ(大塚周夫)との長い戦いの物語である。
 アニメ化に伴う変更として、原作ではゲストの由美子が浩一のいとことして
レギュラー化され、事件に遭遇する点があり、これは月曜夜7時NETという
“魔女っ子”枠での放映のためらしい。
 また原作ではずっと詰めえりの学生服を着ているバビル2世が、アニメでは
第8話から戦闘服を着てバビル2世号で活躍するが、これは学生服がアナクロ
じゃないかというNETの宮崎慎一プロデューサーのアイデアだった。
 当初は原作にそって進行したが、一度ヨミが倒れた後は舞台を北海道に移し
テレビオリジナルの展開となりバビルの塔も登場しなくなる。演出の山口康男
は「当時はコンピュータ万能主義の時代でしょ。でも、コンピュータがなんで
も分析して説明するんじゃダメだよって言ったことは覚えている」とのことで
バビル2世の足かせを増やすための変更だったようだ。

『けろっこデメタン』(1973/1/2~フジ)竜の子プロ
 タツノコメルヘン路線の第3弾。舞台をカエル族の暮らす虹のお池に限定。
主人公デメタンは貧乏なアマガエルの家に生まれた少年に設定され、カエルの
集落における一家の立場や富豪の娘ラナタンに恋してしまったデメタンの姿を
描き『みなしごハッチ』等よりも人間性を追及したリアルな物語展開になって
いる。社会の暗く陰湿な部分も描かれ、気弱で恥ずかしがり屋のデメタンが、
家族や恋人の励ましに支えられ強く逞しく成長していく姿は、視聴者にとって
身近な存在として描かれた。

『山ねずみロッキーチャック』(1973/1/7~フジ)ズイヨー映像
『ムーミン』を企画した瑞鷹エンタープライズが、元TCJのプロデューサー
高橋茂人を代表者として設立した制作プロダクション、ズイヨー映像の作品。
ソートン・バージェス原作による北米ロッキー山脈の山裾の森林に生きる動物
たちの生活を大自然の摂理と四季折々の変化の中で描いた物語。
 なるべくそれぞれの動物の習性や生活様式に従ってキャラクターの性格づけ
が行なわれ、狩るものと狩られるもの、必ずしも狩るものは悪役というような
割り振りはせず、それぞれが自分の生活を守るため精一杯努力しているものと
してドラマは展開した。情報屋のかけすサミー、あわてんぼのきつねレッド、
プライドがやたら高いりすのチャタラーなど、個性的なキャラが光っていた。
 監修の古賀忠道は永年上野動物園の園長を勤めた人で動物の生態に詳しく、
こうしたところにもこの作品の意図があらわれている。

『魔人ハンターミツルギ』(1973/1/8~フジ)国際放映
 国際放映が『ワイルド7』に続いて制作した特撮時代劇。徳川権勢の時代、
ミツルギ三兄妹は巨大神ミツルギに合体変身、サソリ魔人の野望を打ち砕く。
 時代劇で巨大変身ヒーローものというのは珍しく、さらにその戦闘シーンが
人形アニメ(この作品では特にアニクリエーションといった)で描かれたこと
でも異色の作品である。アニメーターは『コメットさん』のベータン等を担当
した中村武雄&真賀里文子。意欲的な作品だったが、わずか3ヵ月で終了して
しまった。

 ラナタンってデザイン的には全然可愛くないけど、なんか好きでした。それ
だけデメタンに感情移入して見てたのかな?
 ロッキーの恋人ポリーは絵的にも可愛いと思います。この辺から“獣”趣味
の道に踏み込んだ人もいるのではないでしょうか。
                        21世紀まで、あと270日   高木志郎アオ