#210 Article 14482 Posted at 2000/01/12 06:40:44 by 高木志郎アオ (MAP3887) []
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太平洋戦争の頃のアニメーションとしては次のような作品がある。
『くもとちゅりっぷ』(1943=昭和18)政岡憲三
てんとう虫の子どもをくもが誘い、つかまえようとするが、チューリップに
助けられ、くもは嵐のため吹き飛ばされ水たまりに落ちてしまうという叙情的
な短編。政岡の完全主義から完成が遅れ、開戦後の公開となった。
『桃太郎の海鷲』(1943)瀬尾光世
日本最初の長編漫画映画といわれる5巻37分の作品。海軍省の後援を受けて
製作。真珠湾攻撃をテーマとした戦争もので、アメリカ漫画のキャラクターも
殺られ役として登場する。動画映画としては初の文部省推薦を受けた。
『フクちゃんの潜水艦』(1944)横山隆一
作者の横山隆一は当時特派員として戦地にいて制作にはタッチしなかった。
そのためかディズニー作品のようにフクちゃんも四本指だった。
『桃太郎・海の神兵』(1945)瀬尾光世
落下傘部隊の活躍を題材にした長編。
『バッタ君町に行く』(1941)フライシャー兄弟
フライシャーが、その持味の都会的センスを充分発揮して作った長編カラー
作品。大都会の一隅に残された空地に住む虫たちがビル工事に追われ、安住の
地を求めての大移動を行なう話。
『ダンボ』(1941)ディズニー
大きな耳の垂れ下がった子象ダンボが可愛く、友だちのネズミ・ティモシー
と酔っぱらって、彼らのまわりにピンクの像の幻影が現れて踊りまわるシーン
は観客の人気をさらった。
『スーパーマン』(1941~)フライシャー兄弟
最初のスーパーヒーローアニメで、力と科学への憧れを反映。
『バンビ』(1942)ディズニー
子鹿が成長していく過程で遭遇する様々な喜びや悲しみを描いた長編。
ディズニーはこれを製作するにあたって、動物画家リコ・ルブランを呼んで
アニメーターたちに動物の体の構造や動きを講義してもらい、背景を描くため
カメラマンをメーン州に派遣しその光景を撮影させ、子鹿をスタジオ内で2匹
飼ってアニメーターにスケッチさせるなど、徹底した準備を行なった。
『マイティ・マウス』(1942~)
私はこの時期の日本の映画って見たこと無いけど、当時の日米の文化レベル
の差は歴然としているように思えます。
ディズニーも『総統の顔』で、悪夢の中でカギ十字に翻弄されるドナルド・
ダックを描き、ヒットラーのナチズムをこきおろすような戦時下の宣伝映画を
作ったそうですが、日本の戦意高揚映画とはかなりノリが違う気がします。
戦争の激化でアニメ製作の資材が乏しくなって、『桃太郎・海の神兵』では
撮影が終わったセルは洗って再使用、再々使用、カットによっては実に十数回
使い回して傷だらけの画面だったそうです。
これじゃ戦争に勝てるわけないよね~。
21世紀まで、あと355日 高木志郎アオ