#18 Article 1371 Posted at 1996/12/23 20:50:54 by W.M. (MAP009) [LG.NO.37]

Subject: レディジョージィ 第37話

レディジョージィ 第37話 「ロエルとの結婚に反対するアベル」

  アベルの常識と論理によって追いつめられるジョージィ。

    「ただ、ロエルの側にいたいだけ」
    「それならなぜ、彼はおまえを一人にしておく。おまけに、結婚式の話
      まで進んでいるじゃないか」

    「ロエルは私のために、何もかも捨てると言ってくれたわ」
    「何もかも捨てられるのなら、今だってここにいるはずだ」

確かにそのとおり。これだけ見ていれば、ジョージィは完全にだまされてい
るかのようです。「まだわからないのか!」と怒鳴りつけたくなる気持ちもわ
かります。

  が、しかし、さすがのお坊ちゃんロエルも、ここで出てこないほどの鈍感
不人情ではなかったようです。
  ジョージィの前では絶対的な強さを持つエリーズも、惚れてるロエルの言
葉の前では、かなり弱くなってしまいますね (三すくみみたい)。

  貴族のトップであるダンゲリング伯爵の脅迫、そして、それに対抗するに
は女王陛下しかない、というわけで、ロエルは王室舞踏会で一挙逆転を図る。
アベルはエリーズ側には着かないものの、ロエル側にも組しない。

  ここで、ロエルのみが、貴族社会体制に反しようとしていることが、はっ
きりしました。ジョージィは、それについていく決心です。しかし、それ以
外の周りの人は、各人の常識の範囲内で、暖かく/冷たく見守るだけしかし
ようとしません。

  そしてロエルは、どう見ても、貴族社会体制に反して進んでいくだけの力
もバイタリティもなさそうですが、ジョージィが慕っているかぎり、頑張ら
ざるを得ません。

    「あなたはロエルを断崖に追いつめているのよ」

まさに、そのとおり。

  さて、二人っきりの馬車の中、ロマンチックな桜草のエピソード、しかし、
その幸せなままで許してくれないのが、この作品のいいところ。

    「ロエル、レモネード飲みましょう」
    「だめだよ、あんなもの」
      ……
    「ねぇ、そのコップ、洗ってあるわよね?」
   (「もちろん、洗ってますよ。テムズ川の水で」)
    「ほら、ロエル、洗ってるって」
    「…テムズ川の水でね」

前の放送(本放送)のとき、ここで私はびっくりしました。

  「育ちや価値観が違うカップルは、どれほど愛し合っているとしても、
軋轢が生じ、うまくいかないことがある」ということを、少女向けラブロ
マンスの中で、ここまではっきりと示すとは、と思いました。

  それまでは、「どうせ最後は決まりきった結末、すなわち、愛し合う二人
が結ばれてのハッピーエンドになるだろう」と甘く見ていたのですが、この
作品はどうやら違うぞ、と驚かされました。
  うーん、レディジョージィ、あなどれじ。

  私にとっては、忘れられない一話です。
                        MAP009 / W.M. (ダブレムと発音してください)