#167 Article 58 Posted at 1995/06/03 19:58:45 by L.A.KID (MAP5695) [PSMEINUS]

Subject: Please Save My Earth comes up in America!

うちの大学(ロサンゼルスにあるでっかい大学(^_^)で、週に一回日本ア
ニメの鑑賞会が(ここの学生向けに)開かれています。報告書みたいなも
のでもちょこちょこここに書いて見ようかなと思いますのでみなさんよ
ろしく。

今回報告するのは『僕の地球を守って』(サブタイトル(字幕のことね)
付き)。記憶を辿りながら書いているので、ストーリー展開とか間違っ
ていたらごめんなさい。


いやぁ、ウケました。すっっっごいウケました。一年近く私はここに通っ
てますが、今までに上映した作品の中でもっとも反応がよかったと思い
ます(ただし最終話は除く(爆):後述)。全6話を4週に渡っての上映で
した(一週は3時間だが異なる作品をアンサンブルしている)。

まず始まってすぐに絵の綺麗さに多くの人が惹きつけられたよう。映画
館のような大スクリーンに上映するので絵の出来不出来が目立つ。

甚八X一成(漢字?)のホモ疑惑(爆)で会場が盛り上がる。ここロサンゼ
ルスじゃ、そんじょそこらにゲイがいるが、ホモというのはやっぱり恰
好のジョークのネタだ。(こらまて(^^;)『俺たち、やっぱり普通じゃな
いよな』"After all, we are not normal..."のところで200人程詰
めかけた観衆が大爆笑!アメリカ人は人目を気にせずよく大声で笑うと
はいえ、よーしウケてるぞ、という感じ。

笑いの直後のエキサイティングなムーンドリームの話を亜梨子にする場
面。日本人だったら、展開がちょっと速すぎるしセリフが説明的だなぁ
と感じるところだが、アメリカ人にはこの位でちょうどよいかも。

亜梨子が輪くんをベランダから落としてしまう場面。『おいちょっと待
て^_^;』みたいな反応。どうも日本人はすぐに平手うちを食らわす、と
思われてるらしい。

輪くんが目覚めて超能力らしきものを発揮し始める。会場の"Uh-oh,
uh-oh..."という反応。何か始まりそうなことを予感させるに十分な終
り方。ふっふっふっ、ここからもっと面白くなるのだよ諸君。ではまた
来週。

亜梨子自身もムーンドリームをみたり、さらに二人の仲間が見付かった
りと次第に夢の実態が具現化し真実味を帯びていく。やはりこういう謎
解き的展開は、はまる、はまる。甚八じゃないが『すっげぇ』。

輪くんという強烈なキャラクタの存在も活きてる。可愛い顔したちいさ
な男の子が超能力で宙を遊泳し、大人みたいな世慣れた落ち着いた態度
と言動でパンク少年を脅す。あげくは人を半殺しにする。なにかある。
これも謎解きなわけだ。

ふと、周りを見ると、これだけたくさんのアメリカ人が真剣に見いって
いる。この事実だけ考えてもすごい。いつもは、あちこちから話し声が
聞こえるのに。

第2話を終えてエンディングに入った瞬間に静寂が途切れる。(分かる
でしょこの感じ。長い間止めていた息をついだような。)『今週はこれ
で終りかぁ』、『これなかなか面白いよな』、みたいな声が聞こえた。

輪くんが秋海棠として名乗りでる。この場面は痛快だ。突然難解な話を
始めて大人を当惑させる子供。『実はね...』という謎解きの答えをひ
とつ与えてくれる場面。だが、実は秋海棠ではない。このあと本物の秋
海棠に紫苑と名乗らせたり、ここら辺ちょっと複雑なので、あとでスタッ
フのひとりが捕捉説明していた。

そして、私が一番好きな場面。輪くんが前世の結末を秋海棠に伝え問い
詰める場面。『褒めてあげよう。薬は嫌によく効いたよ。』身ぶるいす
る場面だ。輪くんだけが子供である理由:孤独と狂乱の9年間。謎解き
の答えだ。そしてきっと誰も想像できなかった答えだ。にもかかわらず、
全く期待を裏切らない答え。すばらしい。しーんと静まり返る。うーむ、
みんな夢中だ。冬馬さんの迫真の演技。日本アニメが優れている要因の
ひとつに声優の演技力があるかな。

第3話のエンディング。会場中から続きを見せろの声殺到。来週まで待
ち切れないとのこと。ホントはこのつづきは来週で、他の作品を上映す
る予定だったのだが、急きょ予定を変更して第4話を上映することになっ
た。こんなことは始めてらしい。

何と言っても、衝撃的な『やおい』シーン(爆)。やめろ一成(爆)。こら
まて、なまめかしい動きをするな(爆)。こんなリアルな野郎同志のキス
シーンをアニメでは始めて見た。観客の反応もすごかった(^^;。"Oh,
no, no, no, NOOOOOOOOOO!!!!"  という悲鳴にも似た声あり(^^;。直後
会場大爆笑。

未来路がでるあたりから、この作品はどこかくるい始める。丁寧に積み
上げてきた作品全体の雰囲気をなぜ壊す?しかしそれまでの結末を予測
させないストーリー展開の成功が、自動的に見る者に大きな期待を抱か
せるようで、みんな早く第5話が見たいと言っていた。

『ねぇ、どうやって死にたい?どうやって殺されたい?』"How do you
want to die? How do you want to be killed?" 輪くんのおそろしさが
背筋をぞっとさせる。でも、超能力者同志の対決?そういう作品だった
の?私は不満だが、みんなには(まだ)うけているようだった。うーむ。

第5話の最後がいいところで終るので、"Ahhhh!!"みたいな声多数。そ
こでスタッフが続き見たいかと尋ねると、一斉に"YEAAAAAAHHHHH!!!!!"
すごひ。でもね、諸君。君達は最終話に失望することになるよ(^^;。

急拠、愛と失望の最終話(をい(^^;)。推理小説の結末を待つアメリカ人
たち。だが、スクリーンには世界名作劇場。半分ぐらい過ぎたあたりで、
『これが最後のエピソードだよね?』と誰かが聞いていた。パスワード
は?東京タワーは?月基地は?復讐は?faggotは?(爆)さんざん伏線を
張っといて、『あーあ終っちゃった』、の最終回。"So what?"という反
応多数。みんな完全に当惑。最終話が何かを伝えようとしているのは分
かるが、セリフも具体的なことには言及していないし、直接的に全体の
プロットに関係する行動はなく、イメージだけで伝えようとしている。
これじゃ、アメリカ人には分からない(日本人にも分からんけど)。原作
のプロモーションビデオだったんじゃないだろな。

まぁ、ともかく、最終回を抜きにすれば、アメリカ人にも非っ常にうけ
た作品でした。あの反応の良さを考えると、最終回をうまく作り直して
映画にでもすれば、アメリカでも結構成功するんじゃないかな、なんて
思いました。ま、夢見たいな話ですが。

--
L.A.KID