#159 Article 445 Posted at 1994/09/12 23:56:28 by みゆ (MAP2774) [MS.MARVEL]

Subject: Re:*4 X-MEN「美しき暗殺者・ローグ」 /442 ... /432 /431

"MS.MARVEL"(1977)は"CAPTAIN MARVEL"(1968)から派生したシリーズで、23号まで
続いたMARVEL COMICSです。(スーパーマンとスーパーガール、600万ドルの男と
バイオニックジェミーみたいなもんですかね)
そんなわけで、ミズ・マーヴルはもともとX-MENのキャラではありません。

 As a child,she would read Clarke and Heinlein,Pohl and Asimov.
 She would stare up at the sky at night and dream of flying among the stars,
of visiting other worlds,of meeting alien races.

 In part that dream came true.

 As an adult,she was a top agent of U.S.Air Force intelligence, security
chief of NASA's Kennedy Space Center,Award-winning author, editor of a major
national magazine -- and a superheroine.

 Her name is Carol Susan Jane Danvers.
 Her name is MS.MARVEL
                    ("MS.MARVEL"のプロローグ部分より)


異例の若さでアメリカ空軍のエースとなったキャロル・デンバーズ(Carol Danvers)
は、ふとしたことから異星人のヒーロー、キャプテン・マーヴル(Captain Marvel)
から彼とおなじ超能力(飛行、怪力、強靭な肉体)を与えられます。
軍を引退し、雑誌編集者としてNYに移り住んだ彼女は、正義のスーパーヒロイン
「ミズ・マーヴル(Ms.Marvel)」として悪と戦います。
           (MS.MARVEL #1-#23;1977-78  #16でミスティーク初登場)

スーパーヒーローチーム・アベンジャーズ(Avengers)に加わったのも束の間、突然
現れたマーカスという謎の人物と急速に恋に落ち(実は洗脳されていたことが後で
判明)、彼と共にチームを、この次元を離れ、魔界リンボへと去ります。
                        (AVENGERS #197-#200;1980)

そして半年後。キャロルはサンフランシスコで意識不明のまま発見されます。
彼女の深層意識を探った地上最強のテレパス・プロフェッサーXは、彼女がローグ
という名のミュータントの犠牲になったことを見抜きます。時を同じくしてアベン
ジャーズのメンバーは次々とローグに襲われます。これは投獄されているパイロや
ブロブを脱獄させるため、邪魔な正義の味方を先に排除しておこうとミスティーク
が立てた計画でしたが、残りのアベンジャーズの活躍の前に失敗に終ります。
そして、プロフェッサーXの力によって深層意識から人格を再構成したキャロルの
口から語られるマーカスの真実。かつての仲間との再会も、彼女の深い絶望を癒す
ことはできませんでした。            (AVENGERS ANNUAL #10;1981)

その後プロフェッサーXのもとでセラピーを続けていたキャロルは、ある時Xメン
と共に異星生命体ブルード(Brood;アニメのOPに出てくるアレ)に誘拐され、生
体実験を施された結果、昔の能力を再び得ます。しかし、これはミズ・マーヴルの
復活ではなく、新たなスーパーヒロイン「バイナリィ(BINARY)」の誕生でした。
                      (UNCANNY X-MEN #163-#164;1982)

一方ローグは、永久に我が物としたミズ・マーヴルの能力を使って、ミスティーク
率いる「ブラザーウッド・オブ・エビル・ミュータンツ (Brotherhood of Evil Mutants)」の一員と
して悪事の限りを尽くしますが、能力と共に吸収したキャロル・デンバーズの人格
が次第に彼女の中で大きな比率を占めるようになります。自分の中に現れた未知の
人格を恐れ、混乱したローグは、悩んだ末にミスティークの元を離れ、プロフェッ
サーXに助けを求めます。ローグに善良な心が芽生えつつあることを悟った彼は、
周囲の猛反対を押しきり、かつての敵・ローグをXメンの一員に迎え入れます。
                         (UNCANNY X-MEN #171;1983)

このことを知ったバイナリィは、もはや地上に自分の居場所はないと考え、幼い頃
からの夢であった宇宙へと旅立ち、宇宙海賊スタージャマーズ(Starjammers)の一員
となって今日も銀河を駆け巡っているのです。    (UNCANNY X-MEN #172;1983)

                  -*-

さて、ローグはなぜミズ・マーヴルの能力だけは永久に吸収してしまったのか。
ローグは地球上の生物が対象ならば能力吸収は一時的で済みますが、ミズ・マーヴ
ルの力は上記のとおり異星人に由来するものです。未知のエイリアンパワーに接触
した結果、ローグの能力はジャムってしまい(^_^;)能力ばかりか人格まで吸収して
しまい、あまつさえ元に戻らなくなってしまうという異常事態に陥ったのです。
この経験から、現在のローグはこの能力をエイリアン、もしくはエイリアンに力を
由来する相手にはこの力を絶対に使いません。

現在のローグは二つの人格の複雑な融合からなりたっています。さらにキャロルの
中にあった異星人の精神波をも受け継いでしまったため、普通のテレパスでは彼女
の精神を操作することは不可能です。…人格が分裂しない限り。
16話でシャドウキングがローグを選ばなかったのも、この辺が理由でしょう。

(この人格が分離し、さらに実体化する話が、UNCANNY X-MEN #269;1990 ですが、
これが今回のアニメの元ネタです。この時はシャドウキングがミズ・マーヴルの人
格の方を乗っ取って、力を失ったローグに襲いかかってます)

ミズ・マーヴルと盟友関係にあったXメンの中で、ローグが周囲に認められるには
相当の努力が必要でした。文字通り体を張って仲間を守り、戦闘では先陣を切って
敵に挑んだ彼女の姿に、ストームやウルヴァリンも心を動かされて行きました。
ミスティークの養女でありテロリストだった過去と常に対峙しながら、決してそれ
から逃げなかった。この明るく陽気な南部娘の魅力は、人生に対して決して後ろ向
きにはならないその姿勢にあるのでしょう。

うーむ、書いているうちにローグにホレてしまった…(^_^;)