#148 Article 22528 Posted at 1995/10/20 07:33:08 by DELTA (MAP5804) [STORY]
Subject: Re: 赤ずきんバーチャチャ (Re: 愛と勇気と希望の大決戦) /15152 ...... /14525 /14511
50話に、こんなシーン、有ってもいいなと思って…
王城に仕掛けられた罠で、リーヤとしいねちゃんは、チャチャから引き離されてしま
いました。落とし穴を下った先はうす暗い廊下。後ろは行き止まり、前方には登りの階
段。しかし、その間にはノロワレアーマーが待ちかまえています。
飛びかかっていこうとするリーヤをしいねちゃんが引き止め、戦闘能力を倍化する
呪文をかけてあげます。
「いいか、ぼくのレベルじゃ50秒しかもたない。それまでにケリをつけろ!」
「任せろ!…ダダダッ!…吹っ飛べ!リーヤパーンチ!!」
ドラム缶をバットで叩いたような音とともに、リーヤの拳はアーマーの腹で止まり
ました。はっとする二人。同時に同じ事を考えます。
(全然効いてねえ!!/ない!!)
斧がリーヤの頭上を、剣が足の下を一閃。身体をかがめ、ジャンプしてどちらも回避。
しかし空中のリーヤにアーマーの蹴りが命中。弧を描いてしいねちゃんの方に飛ばさ
れます。
(うぐぅおっ!!…兄ちゃん達にフクロにされた時より痛てぇ!)
リーヤの脳裏に兄のおかずに手を出した時の光景が蘇ります。しいねちゃんはリー
ヤをよけ切れず激突、後ろの壁まですべって行きます。
「ば…っかやろう!何が防御呪文だ!?全然効かねぇじゃんか!」
そう言うリーヤも、この呪文が無ければ確実にぺしゃんこだった筈です。一応判って
はいても、怒りをしいねちゃんに向けてしまいます。
「うるさい!これで目一杯だ!!」
(ぼくの魔法弾じゃあいつをよろめかせるのがせいぜい…どうすりゃいいんだ!?)
ノロワレアーマーはゆっくりと、しかし確実に二人に近づいて来ます。リーヤは辛う
じて立ち上がりますが、胸を押さえてよろけています。
(ちっくしょう、アバラにヒビ入ったか…次の一撃で折れる!)
続いてしいねちゃんも起き上がり、何かを決心したように、
「待ってろ、今とっておきのかけてやるから」
(古代の高等魔法なんか使ったら破滅するかもしないけど…大丈夫、ぼくだってレベ
ルは上がってるんだ。こんな奴、早く突破してチャチャさんに追いつかないと)
お師匠様の魔術書を盗み見て覚えた魔法を試すつもりのようです。見つかって叱ら
れた時のお説教をもう忘れたのでしょうか?
「早くしろ!逃げ回るので精一杯だ!」
呪文の詠唱の間、無防備になる魔法使いをかばってオトリになるリーヤ。しかし力の
差はいかんともしがたく、しだいに追い詰められて行きます。
(間にあわねぇ…)
ダメもとで出したアッパーが、アーマーの振り下ろす拳に命中。鋼で出来ている筈の
拳がアルミ缶のようにひしゃげます。満月の夜より力がみなぎっているような感じで
す。アバラの痛みが引いたのは脳内麻薬のせいではありません。
(軽い…いけるぞ!)
「オラァ!とうっ!でええぇぇいっ!!」
ストレートで胴体に大穴が開き、サマーソルトが頭部のクリスタルを砕き、ジャイア
ントスイングで巨大なアーマーを廊下の端から端まで飛ばします。瓦礫と化したノロ
ワレアーマーは、崩れた壁にうずもれてピクリともしません。
「ひゅう!…凄げぇなしいねちゃん、何で最初からこれ使わねぇんだ?」
笑顔で振り向き、ポンと肩を叩こうとするリーヤ。しかし、しいねちゃんはそこには
いません。仰向けに倒れています。
「おい、どうし…息…してない…」
続いて首すじに手を当てますが、
「脈、止まってる!」
手加減を加えて水月に一撃。しいねちゃんは喘鳴と共に息をふき返します。
「しいねちゃん、今おまえ死んでたぞ!」
「…そうか…ゴホゴホッ…やっぱりまだ早かったか…」
「何でこんな無茶した…ハッ!!」
気配に気付いて振り向くと、さらに三体のアーマーが階段を降りてこちらに向かっ
てきます。「そこで寝てろ!」と言い捨てて向かって行くリーヤ。しかし、あっけなく
返り討ちに逢います。
「そっか、気絶して精神集中が途切れたんだ…もう一度かけ直さなきゃ…」
虚ろな目をしてよろよろと立ち上がるしいねちゃん。
「やめろしいねちゃん、今度こそ死ぬぞ!!」
脱臼した左肩をかばいながら叫ぶリーヤ。しいねちゃんは指輪を引き抜いてリーヤ
に投げます。
「お鈴ちゃんか誰かに渡してくれ…チャチャさんによろしくな」
「ばか~~っ!!」
命と引換えの呪文を無駄にしている時間が無いのが判っているのでしょう。風のよ
うに走るリーヤの後方に次々と瓦礫の山が築かれます。
「畜生…畜生…ちっくしょ~ぅ!」
手当たり次第にアーマーを破壊しながら、流れ出る涙を拭こうともせず階段を駆け
上がって行くリーヤ。脱臼は回復しています。
(目が…霞む…眠い…!)
二度目だからでしょうか、暗闇の中に吸い込まれようとしているのに、しいねちゃん
はそれほどの恐怖を感じません。ただ、
(リーヤはもう上まで登ったかな…?)
と、薄れる意識の中で考えただけでした。
「お母…さん…?」
ようやく薄目を開いたしいねちゃんを見下ろす顔が二つ。一人はどろしーちゃん。
「私はこんな事で泣くような女じゃないわよ!」という顔を無理に作っています。もう
一人はお鈴ちゃん。涙はもう涸れてしまったのでしょうか、赤い目をして時々ひくひく
と肩をしゃくり上げています。
「ばか~~っ!!」
どろしーちゃんの一喝は、奇しくもリーヤのそれと同じです。まだまどろみの中にい
たしいねちゃん、これで飛び起きます。
「で…でも、あのままリーヤと二人して死んじゃうより、一人だけでも生き残って反撃
に加わるのが戦略上のセオリーというもんでしょ?」
それは正論。しかし、感情的になってる女は理屈を受け入れたりはしません。ゲンコツ
でしいねちゃんの頭をごりごりしながら、
「あの本に書かれている呪文は使っちゃダメって言ったでしょ!まずそれを謝る!!」
しいねちゃんの手の甲を一回ごとに笞で叩きながら、「高等魔法書の呪文は、いいと言
われるまでは使いません」と十回言わせるどろしーちゃん。
ようやく許されたしいねちゃん、お鈴ちゃんに軟膏を塗ってもらいます。
「もうあんな事したらだめですぅ…」
もみじのようなお手々が腫れた手の甲を滑り、ちっちゃなお口でふーふーされれば、
誰かさんじゃなくとも痛みはひいてしまいますね。
「ところで、しいねちゃん?」
「何でしょう、お師匠様?」
お鈴ちゃんの手を引いて階段を上がろうとするしいねちゃんに、蘇生薬(エリクサー)の空
瓶を振って見せるどろしーちゃん。
「これ…いくらしたか知ってる?」
瓶のラベルは御存知やっこ印。
「あの…(^^;;;)30年ローンって使えますかぁ?」
MAP5804 やっぱりお鈴ちゃん、苦労しそう DELTA_WAVE
P.S 「お母…さん…?」という台詞、どっちに向かって言ったんでしょう?私はどちらで
もいいと思っています。筆下ろしはどろしーちゃん(おお、ラウラ・アントネリ)、
でも結局くっつくのはお鈴ちゃん…と想定しています。(お鈴ちゃんの笑顔が見たい
のに泣かせてばかりいるなぁ)
P.P.S 30年ローンは催促無しの有る時払いで、そのうちウヤムヤになったとさ。
P^3.S ヤマ無しオチ無しヒネリ無し。おまけに話のパターンが一つかそこらしかない。
しおしお。(ご安心を。手持ちのネタは間もなく尽きます。100line overなんてArt
は、あと1,2回できるかどうか)