#139 Article 262 Posted at 1994/11/21 01:43:00 by Mick'n (MAP1406) [Y.TOMINO]
Subject: Re: Re: トミノカントク が駒場襲来 /260 /259
(ああ、長くなってしまった)
というわけで、行ってきました。内容は「宇宙」に関することで、「宇宙に出る
と人は変わるか」とか、まぁ、そのへんをいろいろと。
東大教養学部 の戒崎俊一(*1)、「物語作家」の富野由悠季 、ライターの小田嶋
隆の3 氏が中心となって語るというもので、屋外のステージで催されました。結果
としては非常にとりとめもない(*2)感じでしたが、喋りやトミノカントクのアクショ
ン(*3) が面白く、堪能(笑)することができました。
会場は屋外の「寮祭」の特設ステージです。ステージの場所が駒場寮主催の「寮
祭」(*4)と、駒場祭委員会(*5) の管理下にある「駒場祭」の境界にあったことに
より、カオティックな雰囲気の中にありました。固定観客自体は数十人はいたよう
ですが、ステージと観客席の間には通行人や自転車、バイクの往来が存在するとい
う妙な環境です(^^;)
3 人の話の内容を順不同で列挙します。なお、記憶で書いているので、実際に話
されたこととは異なっているかもしれません。だから実際には私の受けた印象の列
挙かもしれません。
* 宇宙に人をあげ、月に基地を作るくらいはわけないが、金がない。月に大規模
な金鉱でも見つかればすぐに月基地ができるかも。(戒崎 ほか)
* 日本の宇宙開発は科学技術庁と文部省の 2 つの役所の組織がおこなっている。
予算や利用方法等で相違が生じている。宇宙にあがることについても「組織」
の問題が絡んでいる。(戒崎 ほか)
* 宇宙を感じる、という人も多い。たとえば、電波が聞こえるような人。そうい
う人の話には他の人間とは違っていて「筋道」が通っている。たとえば、人間
はなぜ存在するのか、ということにまで。(小田嶋)
* 人口過密対策としてコロニーが語られることもあるが非現実的であろう。(戒崎)
人は増えればそのうち大量死するかもしれない。それがシステムというもので
はないだろうか。(小田嶋)
* 宇宙に出れば人は変わるだろう。いや、変わる必要がある。しかし、まったく
変わらない、という面もある。(富野)
* 宇宙に出るまでもなく、社会人になったり、徳島に行ったりしても人は変わる
から宇宙に出れば当然変わるだろう。(小田嶋 ほか)
* [観客の理科系の人間に向かって]理科系(技術者)のみなさんにぜひ言っておき
たいことは、機能的なことだけでなく、人間のことを考える、ということ。た
とえばコロニーに立って、そのコロニーを大地として見なせるようなな。
(... だったかな^^;) (富野)
* 以前、水泳をしていてブラックアウトの状態になったことがあるが、気持ちの
良いものであった。それ以来、死が怖くなくなった。死ぬこと自体は気持ちの
良いことである。人は実際には死ぬまでの過程が怖いのであろう。しかし取り
残された人間は家族が死ぬなどすることに対して悲嘆にくれる。生き残ってい
くことのほうが辛いのではないだろうか。(富野)
* 元来、ニュータイプは少年のような人間がシリーズの 1 話から複雑なロボッ
トを動かすため (スポンサーの要求など) の方便として作り出されたものであ
るが、話が複雑になってしまった。
ほかにも、飛んでくる小惑星をつかまえてルナ・ツーのようなものしてしまう計
算を司会者が提示したことをきっかけに、その意義などについて話し合われたり、
富野監督が「ウソ八百」の話を作ってきたことでわかったこと、などなどが語られ
ました。私等がガンダムなどの作品を見ていて関ずる印象を、改めてカントクが生
の言葉で語るのを聞くという体験は楽しいものでした。
終ったあと、何人かの観客がサインを監督にサインを求めました。いっしょに見
に行った私の友人などはシャツの背中にサインをもらっておりました(笑)
そのあとしばらくして、カントクはそそくさと逃げるように (照れていたように
も見えた)、緑色のスーツとグレーの帽子に身を包み、模擬店の喧噪の中へ、駅へ
向かって消えていきました。
こういうのもヘンですが、トミノカントクはおちゃめですね(笑)
Mick'n (MAP1406)
(*1) 天文物理あたりが専門。GRAPE なども手懸けているそうな。
あと、「戒」という字ではなかったと思いますが、とりあえず..。
(*2) 企画者の意図というものがいまいちパネリスト(かな)に伝わっていなかった
のをはじめとして、手際が悪かった。司会者 (主謀者かもしれん) は知人で
あったこともあり、恥ずかしかったっす。
(*3) 途中で助教授が司会をビールを買いに走らせたため、ステージ上に3 氏のみ
が取り残される、という状態になりました。その際に、3 人の前の机の上に
はマイクが 2 本しかなかったこともあり、カントクは立ち上がって司会者の
マイクをスタンドから外し、それを持って立ったりしゃがんだりしながら喋
り始めました。また、レポータの如く観客にマイクを向けたり、司会のよう
な役回りをしたりと、とにかく動き回った。
(*4) 「寮祭」は「駒場祭」より古い。駒場祭とは一線を画しているのだが、ぱっ
と見にはわからないかもしれない。酒と麻雀の世界かも。駒場寮は自治寮で
あり、独特の雰囲気がある。
(*5) 駒場祭委員会はどことなく官僚的な雰囲気がある。
そのためか、寮祭と駒場寮委員会の間でのあつれき、みたいなのはある。
(今もあるかどうかはわからない)