#13 Article 10204 Posted at 1995/06/11 03:57:56 by MSP-Iris (MAP4370) [ANTIBIO]

Subject: Re:*5 風邪に抗生物質? (Re: おおばやしみゆき単行本) /10202 ... /24850(#130) /4644(#70)

> セフェム系は、メーカー同士が過当競争気味かと思います。

 経済的なことはさておいて、薬そのものの問題として、セフェムが使われて
いるのはある程度納得のいくことでもあります。
 セフェムとペニシリンは同じβラクタム系の抗生物質ですが、これは重篤な
副作用が少ない。しかも、セフェムはペニシリンアレルギーの人にも使える。
さらに、従来ペニシリンGなどでは手の出なかったグラム陰性桿菌に対しても
有効で、抗菌スペクトルが広い。具体的には大腸菌、クレブジエラ、セラチア、
プロテウス、緑膿菌などですね。だから起炎菌の特定ができなくても使い易い。

 しかし、そういう意図の薬剤ですから、世代を重ねるにつれブドウ球菌を中
心とするグラム陽性菌に対しての有効性は薄れていったのです。そうすると結
果としてMRSAを誘導することになるのですね。

 抗生物質の使用方法としては、「素早く起炎菌を特定し」「それに有効な薬
剤をずばっと使う」のが一番で、効くのか効かないのかはっきりしないような
のをちまちま使うのが最悪とされています。しかし、現実問題としてそれもな
かなか大変な話で、血液培養や薬剤感受性試験の結果をぼけっと待っていたら
患者は死んでしまいます。そうすると、上記の理由により「とりあえずセフェ
ム」ということになるのですね。

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