#124 Article 3225 Posted at 1995/08/29 00:45:48 by ASA (MAP2105) [EMW]

Subject: 『EMW』見てきました~

そうとうに通向けの映画です、こりゃ。西部劇が好きで、幕末史が好きで、喜
八映画が好きでってんでないとなかなか入れないかも知れません。でもその高い
ハードルを越えると、おいしい世界が待ってます☆

 まず雄大な西部の風景が素敵です。今回は中国大陸に見立てた富士の裾野とか
いうんじゃありません。やっぱり景色が違う、空気が違う、太陽が違う。
 でもって、幕府の修好使節団がみんな喜八映画で見た人。仲代達矢に、天本英
世に、本田博太郎に、高橋悦史に、岸部一徳。

 でもって、主役のハズの真田広之はあんまり目立たない。竹中直人がインディ
アンの若い嫁さん(新人アンジェリック・ロームがカワイイ)貰って飛ばしまく
る脇を、ビシっと締めるのが西部の暴力教師ハーディ役のジェイ・カーというテ
レビ役者。
 感心したのが子役のスコット・バッチッチャで、チビスケのくせに小刀での居
合をピシッと見せる。日本の時代劇でも太刀筋が締まらない役者はけっこういる
のに。空手をやってたから筋がいいと殺陣師がパンフで言っていたけれど、それ
にしても。
 ジョー真田は狂言廻しで、真の主役はこの三人かも(^_^;)

 だいたい真田が全然サムライらしくないというのが、この映画のヒネクレたと
ころで。まぁあんまりサムライ然としてたら『レッド・サン』(三船敏郎がチャ
ールズ・ブロンソン、アラン・ドロンと共演した日米仏合作映画。フランス語で
喋る三船がヘン)になっちまうのだけど。

 残念なことに、流石の岡本喜八監督も西部劇の本場ってんで多少アガったか、
はしゃいだか、カタくなったかってところはある。『大誘拐』みたいに万人向け
とは行かない。それだけに、もう一本やって欲しい。
 もう一本やったら大傑作ができる――そう思わせる力のあるプライベート・フ
ィルム、それが『イースト・ミーツ・ウエスト』なのだと思います。

								  ASA