#124 Article 2100 Posted at 1994/09/29 01:45:55 by ASA (MAP2105) [HERO]
Subject: 中部の誇り(笑)昭和ヒーロー列伝報告
オールド特撮ファンのワタシとしては、帰郷して良かったと思った数少ないこ とのひとつがコレです(笑)。月一でひとつのヒーロー番組の中から生え抜きの ? 三本を流す『今甦る! 昭和ヒーロー列伝』。昭和ってことは、ウィンスペク ター以降の平成ヒーローは出て来ないんだなぁ。『参上! 天空剣士』なんてなま じの昭和作品よりカルト度もマイナー度も高いと思いますが(笑)。 9月のお題は『スペクトルマン』。たいがいこの番組では第一話と最終話とあ と一話、というスタイルになるのですが、今回の一番手は27話『激突! 七大怪 獣』でした。ゴリがスペクトルマンと同等の能力を持つよう設計した怪獣X(怪 獣百科などではシルバーロボの名前で知られているが劇中ではただエックスとだ け呼ばれています)の試験のため、今までに倒された七体の怪獣を「修理」(ラ ーがこう言った)して山中でXと闘わせる。そこへドライブに来ていた蒲生譲二 =スペクトルマン本人と怪獣Gメンが紛れ込み災難に遭う、という話で当然七体 の怪獣の揃いぶみに期待がかかるワケですが……。 とにかく怪獣がブサイク! ここんとこ30ポイントの太ゴシックにしたいく らい。最初に登場するバロンザウルスとサタンキングとモッグスはやせ型で人間 の体型モロバレだし、モグネチュードンとゴキノザウルスはぬいぐるみがズダ袋 のよう。最後に出てくるネズバードンにいたっては、やはりズダ袋のような胴体 に横手からネズミの顔のついた長い首が二本ニョッキリ突き出し、ぼろきれのよ うな翼が背に生えているという姿形。こいつがどたどたと走るありさまはテリー ・ギリアムのアニメのよーなシュールさで、行き過ぎたみっともなさが逆にハイ センスなのではなかろーかと錯覚してしまいそうなほど。 目玉のXにしてもシルバーロボという別名の由来となった銀色の頭部はしかし、 異様にでかくしかもやっぱり不細工。ヒーローと同等かそれ以上の能力を持つ敵 役というと古くはGR2やジャンキラー、新しくはビルゴルディなどがおります が、こいつに関しては試験運転が終わる前に当のヒーローにかぎつけられて倒さ れてしまったというシナリオとあいまって、文句なしの「れーてん」でしょう。 印象的だったのは、ネズバードンに洞窟に追い込まれた蒲生が、入って来るネ ズバードンの頭を木の棒で突きながら、「早く一人になって変身しなければ……」 と怪獣Gメンの二人を振り返るところ。完全に足手まといを見る目つきでした。 二番手は『悲しき天才怪獣ノーマン』。なんと、このジャンルでかの『アルジ ャーノンに花束を』に挑んだ野心作で、冒頭からいきなりネズミのアルジャーノ ンならぬ犬のボビーの墓に元低能の天才青年が花をあげているところから始まっ てしまいます。(前回の続きらしく、1カットだけちらりと怪獣化した犬――こ れがまたブサイク――のシーンがインサートされる) 「わたしが怪獣になったら、フラッシュで一発で殺してくれ」と蒲生に頼んで (すでに彼は蒲生の正体はおろか、天才化手術に介入したゴリの存在も察知して いるのだ。前回見てないからあれだが、全部天才で片づいちゃうあたりかなりな ものだ)、青年は天才を生かして自分自身の怪獣化を避けるべく研究を行うので すが、小腹が空いたと冷蔵庫を開けて、ふと気がつくと生肉をむしゃむしゃ食っ ている。 そんなことをやってるうちについに彼は眠そうな半開きの目がこうこうと輝く ミカン頭怪人・ノーマンに変貌し、「人間の脳が食いたい」といって夜道を歩く 女の人を襲ってしまいます。繁みの中から彼女の前に姿を現わすノーマン、悲鳴 を上げる女、クローズアップ――。 すでに怪獣の存在をキャッチしていた(なんか探知器があって、昼夜わかたず 全員で見張っているらしい)怪獣Gメンが出動していたのですが、悲鳴を聞いて かけつけた時にはすでに遅く、地面にべったりついた真っ赤な血、倒れた女性は なぜか足もとからしか写されない。手わけしてあたりを捜しても怪獣は見つから ず、現場に集まった一同は、やはり足もとしか写されない死体を眺めながら口々 に「むごいことを……」「首を食いちぎるなんて」「いや、脳だけむさぼり食っ たようだ」などとわりと平気な顔でおっしゃる。 アルジャーノンというよりはもはや狼男映画のようで、なんともはやという感 じですが、ついに巨大化したノーマンが「殺してくれ」と哀願するのを腕のネビ ュラスライスで切りつけるシーンを繰り返し見せ、そこから一気に愛犬の墓と隣 り合わせになった彼の墓へカットを持っていき、誰も登場せず、ナレーションも 何も言わないまま終わってしまうラストシーンは、強引ながら印象鮮烈なものが ありました。 最後は最終回『さようならスペクトルマン』。ボクシング選手の優れた運動神 経を移植された最後の怪獣ディサイドマンを失ったゴリは、その神経をさらに腹 心ラーに移し替え、爆弾のオマケまでつけてスペクトルマンに決闘を挑ませます。 「地球征服の暁には、猿人爆弾ラーとしておまえの名前を永久に記念する」な んておだてるゴリが怖い。 で、ゴリ立ち会いのもと、スペクトルマンとラーの最後の闘い、と言えばカッ コいいけど多摩の山奥。巨大化もなし。単身赴任のサイボーグと孤立無援のイン ベーダーの最後の手駒の戦いといえばこんなものかも知れませんが……。 まぁ、スペクトルマンというのは良くも悪くもあの細目金色の頭にぼってりし た茶色のボディというところにキャラクターがあるわけで、その彼にはこういう クライマックスが案外似合いなのかも知れません。 戦い終わって、傷ついた左手を押さえつつさ迷うスペクトルマンに、少年(殺 されたボクシング選手の弟)と怪獣Gメンのボス(何と太平透)が声をかけます。 これがまた、スペクトルマンが消耗しきってて、さっそうとしたところが全然な い、それで子供の頭に手を置いちゃったりするともうおじさんくさくて「だー」 とか思っちゃうんですが、なんかなんつーか、説明不可能な味があるんだなー。 さえないヒーロー・スペクトルマンは、地球を去るときも左手をだらんと下げ たまま宙へ浮かんで行きました。かくしてスペクトルマン全巻の終わり、という わけであります。 オリジナル5分もののくせに歌まである(そりゃ歌くらいあるか?)『セーラ ーファイト!』はああそうですかって程度の出来でしたが、何よりかにより次回 予告がギャグでした。 +--------------------------------------+ !『UFO大戦争 戦え!レッドタイガー』! +--------------------------------------+ あっ、あの、フットボール野郎レッドタイガーが、あの最低ロボ・ランボルジ ャイアントが、グーチョキパー軍団が、ブラックデンジャー大魔王が、……そう、 あの祭り囃子でUFOが落ちるという伝説のレッドタイガーが、20年ぶりにテ レビ電波に乗ってしまうというのです! いやー、10月末が楽しみだなー(笑)。 祭りでUFOぜひ見たい(笑) ASA p.s.カルトオフのときにはテープ送りますよ~(^_^)/~