#124 Article 1643 Posted at 1994/05/21 04:09:48 by ASA (MAP2105) [MOVIE]

Subject: ひさびさの映画館『100発100中』

『都筑道夫ドラマ・ランド』(徳間文庫)でシナリオ『パリから来た男』を読
んで以来、ずっと見たいと思っていた幻の(?)東宝映画『100発100中』が、
なんとLD化決定。それに先立って、大井武蔵野館で「東宝ゴクラク座 ミラク
ル★ムービーズ 2×3」という特集が組まれたので、行ってきました。

 いやー、これが実にひさびさの映画館、ひさびさの大井武蔵でして。なにせ今
年になって劇場へ出かけたのと言えば、正月の『アダムス・ファミリー2』と4
月の『ゴジラVSメカゴジラ』『東映ヒーローフェア』のみ。元気の不足か、こ
れという作品がないせいか。なぜって理由はないような気もする。

 何はともあれまず最初に見たのは今回LD化される映画の予告編。内分けは
『君も出世ができる』『クレージー黄金作戦』『若い季節』『大冒険』『クレー
ジーだよ奇想天外』そして『100発100中』。ミュージカル仕立ての作品が
多いのが特徴ですかね。『クレージー黄金作戦』などなかなか面白そうで、早く
行っておかなかったのが悔やまれる。

 『100発100中』予告編が終了した途端、本編の上映。宝田明のスカした
マザコン坊ちゃん風キャラクターはなかなかよいけれど、始まる早々ギャングに
捕まって裸にされ、パンツ一丁でチンピラ相手に便所で格闘などというのはいか
にもしまらない(武器はスポイトという世にもビローなアクションシーンだ)。
 浜美枝・平田昭彦の殺し屋、多々良純の謎の中国人、堺左千夫と草川唯雄のギ
ャングのボスなんて人々はなかなかよいのだが……などと思っていると有島一郎
の刑事の登場。いやこれが実にユカイ、完全に主役を喰っちまってる。
 総じて脚本負け(クレジットによると都筑道夫・岡本喜八の共同脚本――あの
『殺人狂時代』を生み出したコンビに対する監督は2代目ゴジラシリーズの福田
純。確かに分の悪い勝負ではある)の感は否めないのだけど、有島一郎だけが抜
群に面白い……といったらちとキツいか。まぁ、キングコングとゴジラをひっく
るめて喰っちまった人である、宝田明の一人や二人軽すぎて腹の足しにもならな
いだろう。
 かなりキツいですが、ま一見の価値はないでもない(どこかで続編『100発
100中・黄金の眼』をやってくれたらたぶん見に行くと思う)。宝田明ないし
浜美枝の熱烈なファンでかつお金持ち、もしくは有島一郎のファンであるならば
買いでしょう。ワタシもコレクターズ・アイテムとして欲しいような気がする。

 続いての『クレージーだよ奇想天外』は……あまり書くことはないなぁ。地球
から打ち上げられるロケットに迷惑を被る遊星αから、地球人に戦争をやめさせ
るために送り込まれたドジなエージェントM7(ミステイクセブン・谷啓)の数
奇な一年間ということだけど、SFコメディの筈なのに、SFにもコメディにも
なりきれずにペーソスあふれる人情劇で終わってしまうあたりいかにも凡作。女
がおらず人間はすべて機械で生産される遊星α人が、女の良さに目覚めて大挙襲
来……くらいドタバタなオチなら楽しかったんだけどナァ。

 でもやっぱり映画館はよいです。どんなにつまんない映画を見てもビデオより
2割は楽しめそうだし、面白い映画ならビデオの2倍も3倍も面白く思えそう。
またちょくちょく行きたいですね。(日曜からは『ああ爆弾』がかかるな、よし
また行くぞ)

								  ASA