#12 Article 6889 Posted at 1990/03/01 17:51:18 by あかねちゃん (MAP641) [COLUMN]
Subject: 連載コラム 番外編
******************************************************************************* 連載ネット・コラム番外編 「学生の甘美なる日々」 第1話「成績表が来る日」 ******************************************************************************* よく学生で「オチる」とか「スベる」とか言うが・・・ これらは決して万有引力によって物体が落下したりすることではなく、 つまり大学受験の時に、合格したい学校に入れず、その学校を断念しなければいけな い状況にたたされ、なおかつ将来への夢や希望に終止符を打たなければならない場合を 想定した場合に使われる言葉である。 私の場合も、この悪魔にも似たおどし言葉を何回も言われたことがある。 学生である以上、ある種の義務感と将来の希望から・・・試験が終わった後、両親に 対して「まかしてちょ~だい!」とか「こんなの朝飯前です」などと傲慢に満ちた意志 表示をすることが多々ある。 そして両親から「終業式」という名の学生生活の鉄則を承った時点で、見えない時限 爆弾のカウントダウンがはじまるのである。 しかし、終業式まで1週間以上ある場合(学校にもよるが)、たいていの学生たちは 遊びまくる!(少なくとも私の学生仲間はこのタイプばかりである) この時とばかり に快楽に走るのである・・・ 一般の人間では体験できない平日からの寝坊、夜ふかし、旅行などをむさぼる。 「あぁ、これが学生の醍醐味だぁ!」とか「充電時間も大事だよなぁ」と自己弁明の 語録をくりかえすのである。 そして、いつしか時間の流れが判決を下す時が来る。 終業式の当日、答案を返された後になって、そうした学生たちは幼いころ母親から教 訓として聞かされた「アリとキリギリス」の童話を嫌でも思い出すことになる。 そして一度、家の前に立つと親が恐ろしい顔で出迎えると思い込み、急激な心拍数を 体験する。 中にどのような顔をして待ち構えているのか判別出来ない厚い玄関を前にして、猛烈 な嫌悪感を覚え、渾身の勇気を絞り出してドアを開けるか、それとも逆戻りして本屋に 入り、遅くなってから帰るか・・・である。 そのため学生は自分の部屋の鍵を、必ず持っているのである。 近年この鍵と共にめまぐるしい普及率を記録しているのがおし入れである。 そこで学生たちは、試験答案を隠す効率をアップするために、おし入れ付きの部屋を 使わせてもらうことになる。 このおし入れなる文明の利器も、我ら不良学生にとっては、危険な落とし穴である。 両親たちにとって、不良学生が答案を隠すところなどはお見通しなのである。 以前までは、試験の悪成績を部屋のせいにしていた言い訳を駆使できたのだが、これ からはそうはいかないのである。 そして、試験が見付かった時の文句も音声周波数帯で転送してくることがある。 「こんなところに隠すんじゃありません」などという穏和な文体から、「隠すという ことはどういうことだ!さては成績が悪かったんだな!大学落ちたら学費返してもらう ぞ!」などの暴力団にも似た脅迫までである。 ではここで、私の貴重な「文句コレクション」から傑作を紹介することにしよう! 「ゲームのディスクはあずかった。返してほしくば試験でいい成績を取ってこい。」 「モデムを取り外した。試験が終わるまでは勉強だけに打ち込め。」 「試験でいい成績を取ったら、食事に連れてってやる。」 等など・・・ では、このような両親からの恐喝にも似た文句から、どのようにして逃げることがで きるのか・・・それは芸術にまで鍛え上げた「言い訳」である。 次回はその「言い訳」のテクニックを掲載したいと思う! 題して「学生の甘美なる日々」第2話「THE詭弁」にご期待ください。