#119 Article 5291 Posted at 1994/05/10 05:43:51 by 輪違聡司 (MAP3135) [SMOON]

Subject: Re:*32 セーラームーン原作漫画5,6巻 /5288 .......... /3176(#70) /3171(#70)

>	少女マンガについては、客観的な「少女マンガとは何か」
>	なんて議論は、ここでは無関係なので、
>	「少女マンガと聞いて、何を思い浮かべるか」
>	という書き方にしました。

 うーん……「無関係」と言い切れちゃうところが私との見方の差なのかな……
 ヒーロー物・バトル物という側面に関しては、過去の作品と比較したり、その内容
を吟味したり、「バトルヒロイン」なんて定義を持ち込んだりと、結構深く突っ込ん
でいたぢゃないですか。
 でも、セーラームーンが「少女漫画」である以上、その側面からも同程度の質量の
検証があってもいいのではないかと思ってのことだったのですが…………^^;
 まぁ、私自身少女漫画にそんなに詳しいワケじゃないので、いいですけどね(笑)

 さて。
 本来の視聴者層に受けたから、ってのはもちろんな事だと思います。
 その「本来の視聴者層」の定義も、私が感じるところはMOSさんのおっしゃる部分と
ほぼ同じ。
 んで、彼女らが「かっこいいお姉さん達が活躍する」ところに惹かれただろうとい
うのも、そうだと思います。
 ただ……彼女らの感じた「かっこよさ」が、MOSさんの感じたそれとイコールかは
ちょっと疑問を感じます。
 って、私が勝手にそう感じるだけですけどね。こればっかりは子供に聞いてみない
と判らない(笑)
 ただ一つ言えるのは、この作品が「女児」を対象とした物であること。
 どちらかといえば男児物的と言えるバトル物の世界に、女児を引き込めたのは何故
か。それについての考えを抜きに、男児物系の従来のバトル作品との比較・投影だけ
で、この作品は語りきれないような気がしているわけですよ。

 まぁ、本来の視聴者層のことはひとまず置いといて、本来の視聴者層に当たらぬ私
の私見。(笑)

 セーラームーンにおける日常描写。確かにそんなに大した物ではないです。
 さほど緻密な描写をしているというわけでもないし。
 じゃ不要だったのか?というと決してそうではないと思っています。

 過去のヒーロー物にも日常はあったではないか、というのはその通りです。
 それは重々承知しています。
 ただ……過去のヒーロー物の主人公達は、概ね、敵との戦いに集中し、常に臨戦態
勢でいることも可能な「大人」だったわけです。
 ただ、セーラー戦士達は、いまだ「子供」であり、しかも「中学生」という社会的
身分を有したままなわけです。「女子中学生」としての生活が確実に存在しているわ
けですよ。

  セーラームーンという名前の作品のアイデンティティは、「戦士」であり「バト
ル」であることは間違いありません。
 なんてったって「美少女戦士セーラームーン」なんですから。戦士が居なかったら
看板に偽り有りもいいとこです(笑)
 今後、この「セーラームーン」という名が、代名詞的存在………「ウルトラマン」
「ゴジラ」あるいは「ガンダム」といった名前と同レベルの存在になっていくのなら
ば、日常無し・バトルオンリーの作品に「セーラームーン」の名を関することも不可
能じゃないと思っています。セーラー服着て戦う女の子が出てくれば最低限のアイデ
ンティティは保持できますしね。十分商品として成立するでしょう。

 しかし、「今後」ではなく、これまでの作品……月野うさぎを主人公としたセーラ
ームーンという作品の、しかも、その名ではなく、その内容、お話や作品のカラー・
魅力の源泉という物を考えると………そんなに大した物ではなかったとしても、女子
中学生としての日常の存在がその一端を担っていたと考えるのですよ。

 この作品のメインの見せ場がバトルであることは間違いないと思います。それが、
対外的に作品の特徴を「一目で」示す物であるし。
 確かに、日常描写という物は作品を彩る1ファクターに過ぎないでしょう。
 そりゃそーだ。バトルを扱っている作品で、日常がバトル以上のインパクトを持つ
ことはないでしょうしね(笑)

 でもね。やっぱりセーラームーンにおいては、日常が一役買っている部分が大きい
と思う。

>	がなかったというのは絶対にウソだから、従来作品に対するセー
>	ラームーンの優れているところ、もしくは新しさ、というのは、
>	単なる量的な問題、つまり具体的には、例えばわちがいさんが満足
>	するだけの量の「日常」があるか否か、でしかないのではないか。

 そのとーりです(笑)
 日常の量的な多さはセーラームーンの特徴だと思っています。
 でも、「でしかない」とは思っていませんけどね。質的にも違うと思っています。
理由は上で書いたとおりですけど。

>	ところで、セーラームーンヒットの最大の理由と言うのは、
>	変身前と変身後の姿がほとんど変わらない、というとこでは
>	ないかと密かに思っています。従来の変身ものって、ホントに

 いいこと言いますねー(笑) 私もソレ、同感です。
 更に言っちゃえば、メンタリティーもあまり変わらないのよね。
 変身してもうさぎはやっぱりドジでおマヌケだし、ケンカもするし。
 そのメンタリティーが何処から来ているか……というのは、やっぱり私が考えるの
は「日常」なのですよね^^;
 変身してもなお残る「等身大性」。実はコレが、本来の視聴者層に受けた要素の一
つではないかと、私は考えております^^;

 まぁ、私個人の好みで言っちゃえば、私にとっては「かっこよさ」なんかどーでも
いいの(笑)
 先日の放送見ていてあらためて思ったんだけど……やっぱこーゆー話が個人的には
性に合うのよね^^;
 考えてみりゃ、BM編の時とは構造が違うんだよなぁ。あの時は、敵の狙いがスモ
ールレディ=ちびうさに集中してたワケだから、どーしても話はちびうさ周辺の話に
なって、世界が矮小化せざるを得なかったのよね。でも今回は、一般人の中から一人
ターゲットを選ぶ……ネフライト編の頃と同じ様な展開になったわけだから、その分
登場キャラクターも世界も広くなった。
 「友達の恋のために世話を焼く」なんて話、やっぱそれなりの日常が描かれてなけ
れば存在し得ない話ですからね。
 個人的にはだいぶ安心感があります。こーゆー話がね。

 「BM編のスタイルの方が面白かった」って人がもしいるなら、それはそれで構わ
ないと思っています。
 バトルを中心とする見方も否定するものではありません。
 ただ、私にとってのセーラームーンは、ああいう感じ……第一部初期~中期を彷彿
とさせる、日常をそれなりに大切に描いた話なんですよね。


                              わちがいそうじ。