#110 Article 741 Posted at 1993/10/17 02:42:39 by よしゆき (MAP3848) [NOISE]
Subject: Re:*9 電源ノイズフィルタ /736 .... /720 /713
>取れたのはビデオやLD再生時に混入するノイズなど。取れなかったのはTV受
信時のノイズ。
> ビデオをダビング編集していてもなりますし、LDから・・・
>ノイズですが、画面上の真横に線状に白い(多少いろんな色が混ざった)ものが
数本、場合により様々な太さで走ります。
>などで言うフィルム1コマ分くらい画面がそっくりなくなってしまったような感
じになることもあります。これは換気扇のスイッチと蛍光灯の ON / OFF 時にだ
け入ります。しかもTV受信時だけで、ビデオ再生時などには入らないので
>ドライヤーを使うと「画面に小さい白っぽい傷のようなノイズがちらちら
これは電源から来るスパイクノイズが原因に違いないでしょう。
フィルターと機器自身の電源の安定平滑化能力を超えて入り込んだスパイク成分が
信号系に影響しているようです。結論から言うとフィルターで落せるほど生やさし
いノイズののり方ではないということです。
ノイズフィルターで落せる電源ノイズはノイズの種類及び周波数によりかなりの
ばらつきがあります。低減率はだいたい-15~-30dBと言うところでしょう
か。電源に乗るスパイクレベルは1000vpp以上になることもあり、ノイズフィルター
を通ってもある程度は残留します。
ラインoutからの再生画に効果が現れたのは復調後のビデオ信号が1Vpp
(内部的には2Vpp)という結構高いレベルであるため、一定以下のノイズにな
ればその影響を受けにくくなり、またビデオノイズリダクションが利くようになる
ためノイズがあっても目立たないためです。
一方アンテナに発生する電波信号レベルは、並の所(放送塔から40km程度圏
内)でおよそ60dBマイクロ(1000マイクロボルト/メートル)程度なので、ビデオ信号の
1000~2000分の一になります。TVチューナーはこれを1Vppまで増幅する
のでそこにわずかなノイズがあっても出力はかなりのレベルまで上がってしまいま
すね。
さき さんの場合はスパイクノイズょ原因である様なのでノイズフィルターが
利きにくいのです。スパイクノイズはACラインの上にランダムに乗るとげとげのノ
イズでそのレベルは数百~数千Vppになります。また周波数は数百~数百キロh
z程度の低周波に集中しています。電源用ノイズフィルターはコモンノイズ:ホッ
ト、アース両極線に同じ波形、位相で乗ってくる比較的高周波のノイズにはよく利
きますが、低周波のランダムノイズには弱く減衰率も上がりません。
で、対策ですが
1.ノイズ源の確定
2.ノイズ経路の探索
3.ノイズ源への対策
4.その他の対策
となります。
1.ノイズ源の確定
つまりどの機械がノイズを出すかですが、ノイズの出そうな機械の電源をすべて
落としてから一つずつ電源をいれてみてノイズの出方を調べる。(ノイズのレベル
や種類も含めて)もしかりにすべての電源が落ちた状態でTVにノイズが出るよう
ですと、外来ノイズの可能性もあります。
確認はTVのチューナーで放送を受けてみるのがわかりやすいでしょう。チャン
ネルは画像の一番汚いチャンネル(電波の弱いチャンネル):うちあたりでは読売
、TV東京、NHKが弱いです。(東京都三鷹市)
怪しいものは冷蔵庫、洗濯機、掃除機、とにかく大量の電気を喰うものや、モー
ター物、蛍光灯及び機械接点式のスウィッチ部分を持つ物、ファンヒーターや
エアコン、インバーター電源搭載の物など。
モーター系はちらちら走るノイズになりやすく、冷蔵庫、洗濯機、蛍光灯等は
電源投入時や起動時にバシッという感じで画面に大きなノイズが走ったり画面が飛
ぶ(コマ飛び)様になります。インバーターや高周波機器は縞状のビートが多く出
やすい傾向です。
2.ノイズ経路の探索
これはややめんどうですが、どういう経路から回り込むのか判らないと効果的な
対策は難しいので頑張って時間をかけて探して下さい。前にもupしましたが、ノ
イズ源とのつながりはコンセント経由しかありませんから一個一個ブレーカーを切
っていきコンセントの配線経路を調べることがもっとも確実です。
ちなみに
>コンセントの系統は調べてないですが、なるべく離したところから直接取ってい
るので、たぶん別物ではないかと。
これはそうとは限らないんですね。通常コンセントの配線はメインブレーカーか
ら枝分れして子ブレーカーを通った後はずっと一組の線で繋がっていくようになっ
ています。部屋の同じ側の壁伝いが一組というように配線されていることが多いの
で、距離が離れていても同じ系列の配線内と言うことがありえます。下図参照
親線-(子ブレーカー)→→→→→→→→→→→→→→→→→→→→→
↓ ↓ ;→電流の
↓ ↓ 流れ
( 電源大元 ) コンセント1=負荷1 コンセント2=負荷2
↓ ↓
↓ ↓
親線アース側 ←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←
これが子ブレーカーの数分平行に引回される。一つの経路内はコンセントが並列接続されているだけなので一つのノイズ源からすべてのコンセントが汚染されることになります。
3.ノイズ源への対策
電気の流れ即ち電流は、親線から枝路へ流れ負荷で消費され再び枝路を通って親
線へ帰っていきます。負荷が重ければ消費される電流も大きく、アースへ帰る汚れ
た電流(ノイズ源)も大きくなるのです。そこで負荷と親線までの間は負荷によって大きく振られているわけです。
図で負荷1がノイズ源,負荷2が被汚染源の場合は大部分のノイズは直接親アー
スへ戻るようになりますが、逆に負荷2がノイズ源だと負荷1は負荷2のノイズの
上に乗っている形になり大きく影響を受けてしまいます。これが電源からノイズが
回り込む一般的なモデルです。従ってノイズ源は親線に近い方におき、弱い物は遠
くに配置するのが一つのセオリーとなっております。(絶対ではないが・・・)
ノイズ源とTV/ビデオ系を別のコンセントラインに分ける方が有利なのはこの
ような理由によります。
次にノイズを出す機械個々の根元にフィルターを付ける。受け側で落すより出し
側に入れる方が効果は上がります。たこ足用のコンセント分配タップ(コンセント
に付けるあれです。)にはノイズフィルター内蔵という物があり、1個800円程
度で手にはいるのでこれを付けてノイズが減るかどうか試してみては?
さらにノイズ源にはアースをつけることも考えられます。発生源である機械のイ
ンピーダンスを下げることになるのでノイズが電源線に飛出すレベルも押えられる
ことになります。(★アース線も上の図と同じで流れる方向には注意が必要です。
間違った落し方をすると逆効果になりかねない。)またビデオ側のコンセントはカ
ベコンから太い一本のケーブルで持ってくるのと、途中をつなぎ足して持ってくる
のとでは太いの1っぽんの方がほんのわずか有利です。継足しをするとつなぎの部
分に接触抵抗が発生してケーブルの電流ロスが増えるため効率が落ちるし、接触部
分が新たなノイズ源になることもあるため。(接触が弱いと起動電流によってアー
ク放電が起りやすくなるなど)
太いコード、高いコード、細いコード等が混在すると全体の性能は細いコードで
規定されるのでこれも能率としては宜しくないです。
なおケーブルの材質はこだわらなくてもいい・・かな? ただの導線もPCOCCも
目に見える(音に聞える)違いは判らない程度の物です。特に電源に関しては流れ
るのが低周波数大電流ですから。コードで変る部分など殆ど判らない程度なのがふ
つうでしょうから、それほど気にすることはないと...私は思います。
あいにくオーヂオマニアではないのでこの辺を気にしたことはほとんどない^_^;。
さて、ここまでやっても期待した効果を得るのは難しいでしょう。
特にアース回りのノウハウだけで、この道一筋何十年と言う世界ですからねぇー。
そこで、
4.その他の対策
そもそもノイズとは二つの機械間に存在する電位差、つまりGNDとGND同士
の電圧差です。両方のGNDが同じ電圧であったならば電位差は発生せずノイズも
伝わらないはずです。しかし実際はそれぞれが別々の所に置かれるためわずかなイ
ンピーダンス差が生じ、ここにノイズを生む原因となります。逆を返せばノイズ源
と強制的に同じGND電位にしてしまえばノイズは発生しにくくなるはずです。と
言うことでボディー同士を太いケーブルでつないでみる何てことも一つの手ではあ
ります。(あまり実用的ではないが)←でもこれはアンテナ線のGNDと近くのデ
ジタル機器をわざとつなぎデジタル機器からアンテナ線にかぶるビートノイズを低
減すると言うテクニックとしては使えます。実例あり。
それからダメもとでNHKのサービス相談センターに相談するということもでき
ます。高い受信料払っているのでこう言うときには活用すべきアイテムでしょう。
うまく行けば受信電波の環境状態も調べてくれるので(もちろん相談は無料)それ
によっては対策がしやすくなる可能性はあります。
最後にアンテナブースターは弱い電波の増幅が目的で、放送局から遠いとか、障
害物のために電波のC/N(S/Nと同義)が稼げないで受信画面がノイズっぽい時に使
用して画質を向上させるものですので、屋内に引込んでからブースターを入れたの
ではノイズがすでに乗っているため効果は低い、と言うよりノイズも一緒に増幅し
てしまい効果がありません。もしブースターを入れる場合は、アンテナに直接とり
つけることが肝心でしょう。でもそれよりノイズ源を元から直すのがやはり最良の
方法ですが。
おまけ アンテナ線にかぶるノイズと電源ノイズの見分け方。簡単版 ただし道具
が必要ですが。
バッテリー駆動できるTV(液晶TV,ゲームギア等でも可)にアンテナ線をつ
ないでふつうのTVと見比べる。ノイズが出ないか少ない場合はアンテナ線はかぶ
っていないと思ってもいいでしょう。また、ノイズが出ない場合バッテリーからAC
駆動にしてノイズが出だせば電源ノイズです。家でもゲームギアがこんな所で役に
立ちました。
とりあえずこんなことしかアドバイスできませんが。参考まで。個別のご相談は
いつでもどうぞ。私程度で出来ることならおこたえします。必要ならこの手のプロ
に話を聞けますので。ただアクセス出来る時間が限られているので迅速な対応はあ
まり期待しないで下さい。
byよしゆき MAP3848