#110 Article 1132 Posted at 1994/05/13 01:57:11 by 夏のこたつ (MAP2513) [MPEG2]

Subject: MPEG2に関して

最近何かと話題のMPEGですが、MPEG2が事実上のデジタル動画像圧縮の
国際標準規格となるようですね。これはなかなか興味深い話題なのでちょっと。

MPEGは圧縮技術として多くのツールが用意されていますが、そのすべてを
使用する事は現段階ではコストの面などからは現実的でないとの事。
で、何を採用するかによって PROFILE という概念で分けられています。
それにどのくらいの情報を送るかというのが LEVEL で規定されています。
最近各雑誌で見掛ける表を挙げます。

   \Plofile |  Simple  |   Main   |   SNR    | Spatial  |   High   |
Level\      |          |          | Scalable | Scalable |          |
---------------------------------------------------------------------
 High        |          |          |          |          |  HP @ HL |
 1920*1080*30|  未使用  |  MP @ HL |  未使用  |  未使用  |100,80,25M|
 1920*1152*25|          |  80M bps |          |          |      bps |
---------------------------------------------------------------------
 High-1440   |          |          |          | SSP@H1440| HP@H1440 |
 1440*1080*30|  未使用  | MP@H1440 |  未使用  | 60,40,15M| 80,60,20M|
 1440*1152*25|          |  60M bps |          |     bps  |      bps |
---------------------------------------------------------------------
 Main        |          |          |          |          |  HP @ ML |
720*480*29.97|  SP @ ML |  MP @ ML |  SNP@ML  |  未使用  | 25,15,4 M|
 720*576*25  |          |  15M bps |15,10M bps|          |      bps |
---------------------------------------------------------------------
 Low         |          |          |          |          |          |
352*268*29.97|  未使用  |  MP @ LL |  SNP@LL  |  未使用  |  未使用  |
             |          |   4M bps | 4,3 M bps|          |          |
---------------------------------------------------------------------
※ Level の表示は解像度×1秒のフィールド数、代表であり上限ではない。

Profile の違いを簡単に説明します。
MPEGは時間軸方向で過去・未来の画像から画像を成立させる方式です。
つまり基準となる未来のデータが出てこないとその時間的な間を埋めて高画質を
達成する事ができないという事です。(しかしデジタルならではですね)
で、その間に入れる画像をBピクチャ-というのですが、それを省略したのが
Simple Profile というわけです。画質は落ちますが、ローコストで速報性があります。
無論MPEG2の中心となるのは Main Profile です。

また SNR Scalable は、低S/Nの画像を送り、受信側でその後から差分のデータを
使用して徐々に高S/Nの画像とする方式です。この規格で送られるデータだと、
低価格のシステムでは低S/Nで受信し、高級機ではすべて復元して高画質にすると
いうイメージです。またそれの解像度版が Special Scalable であり、双方を採用
すると High Profile となります。

ここで現行TVと近く、最近各社からデコード用のLSIが出てきているのが MP @ ML
(Main Profile at Main Level)で、セガが来年100万個発注するとかしないとか
謎な噂が飛び交ってます(笑)サターンのスロットにでも刺すのでしょうか?

また現段階での各種放送方式においては、MP @ HL がアメリカの次世代地上波放送に
採用される見通し、SSP @ H1440 がヨーロッパのHDTV、SNP @ ML がヨーロッパの
地上波デジタル放送に採用される予定です。(日本はどうするんだろ)

さて、コンピュータ上で扱うとなると、転送速度が気になりますが、例えばイメージと
して、MPEGの信号をBSあたりで受けてきてコンピュータ上で再生するとなると、
MPEG伸長用のデコーダがスロットにおさまっていれば、MP @ ML の速度なら通常の
処理には困らないでしょうか?問題は光磁気ディスクなどの記録媒体が確保できるかと
いう事ですね。ビデオデッキという事なら、以前私が書いた #110 A904 の民生用の
デジタルVTRで世界統一規格のDV-Cという事になりそうですが・・・・・
(でもMPEG2対応か現段階では全然はっきりしない。そもそも圧縮方式がMPEG
に近いとはいえ独自だし、映像のデジタルIN/OUTの処理がどうなるのやら。大体
情報圧縮後で 50Mbps が最大ならHDTV対応なのに MP @ HL についていかないでは
ないか ^^;)

どちらにしろAVとコンピュータの間にあって両方が接近するキーとなりそうです。
またMPEG2の記録方式の具体的な内容に関してはちょうど現在発売中のDOS/V
マガジンで「フルモーションビデオの研究」の一環として記事があり、大変分かりやす
かったです。(お薦め)

で、このネットのメンバーは、近い将来「これこの前の番組の録画。とりあえず手持ち
のテープがなかったんで、4GBのHDDにしといたよ。DV-Cのストリーマにでも
コピーしたら返してね」なんてドライブの受け渡しをやるんでしょうか?(をいをい)

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