#103 Article 191 Posted at 1991/10/18 13:10:53 by ISAM (MAP1129) [NO.03]

Subject: Re:*13 アニマル大作戦 /190 ..... /173 /172

毎度、よけいな書きこみを(^_^;)・・・
 2話分をみたところでは、背景にあるテーゼっての、けっこう明確に見えていますね
、つまり「誰でも、夢を求めてはいる。でも・・・」ってなことでしょう。
 いわゆる、仏教でいうところの愛情って奴でしょう、これ。
 で、今週ので気になったのは、この表現のために二元論を導入してしまっていて、人
間と動物、とか、人間と自然といった対立の図式を安易に利用しているところなんです
よね。たいてい、こういう話しでは「人間は勝手で一方的に悪い」っていう方向にいっ
てしまいがちなんだけど、今週はモロそういう方向だったし・・・
 某、ようこそようこの「酸素・・・」のときの書きこみをみてもらえばわかるように
、あたしゃこういう話しが大嫌いです。
 なぜかっていうと、「悪いのが当然」というところには、何の緊迫感もないしドラマ
もないんじゃないかと思うから。べつに二元論じたいが嫌いなわけじゃないのは、「自
然は勝手だが、人間はそれといっしょうけんめい戦う」というのはそれほど嫌いじゃな
いことからわかるんだけど。
 ここでより強烈な対立というものを描きだして、その選択を迫るようなドラマチック
なことをやってしまうと、ほとんど「来週で最終回」みたいなことになってしまうから
できないのだろうが。
 先週、なぜ妖精の側が描かれていなくてよかったと思ったかというと実は理由はこの
へんにあります。今週のような交流が描かれれば、そこに「妖精の側」という立場が出
現してしまうから、話しが狂ってきてしまう。「妖精の側」というものがあれば、どう
せモモはそちら側に与することになるんだろうから、「人間から夢を奪ってしまう」ミ
ンキーモモという奇怪な物語が登場してしまうことになるでしょう。
 だから、妖精は在るだけじゃなきゃ駄目、彼らはどうやら夢の国の者らしいから、夢
を強烈に求める結果としてなぜか消えうせてしまう、という不思議さのむこうに、でも
全部なくなっちゃうわけじゃないといったニュアンスが出ていれば最高なんじゃないで
すか・・・いや、むしろ、夢なるものが完全になくなってしまうわけがないという強い
肯定の意志かな。物語的には、妖精がみんな夢の国へ去ってしまうというのは、単にこ
の部分を強調するだけのためにある、おまけのようなものかもしれない(ならば、この
最後に一匹だけ妖精が残ったという、最も重要な部分を抜かして、物語を論じていると
いうのは無意味ということにはならないかな? 実際には、その寸前に、グルメポッポ
が落下してきて、印象を薄めてしまっているのだが、積極的に評価するなら、このワン
クッションこそがプロのライターの技術の冴えなのかもしれないと思ってしまう)。彼
らが、人間の前から姿を消す根本的な理由も、物語の上ではなかなかうまく言っている
、つまり「人間が嫌いになったから」、彼らが何ものなのかは物語上では表現されてい
ないから、見ている側が邪推さえしなければ、最後まで単に「嫌いになったから」なの
だ。
 今週はあんまり感心しなかったが(個人的な感想かもしれないけれど)、そういった
部分もぜひとも、今後の物語の中で昇華していってほしいと思う、シリーズはまだはじ
まったばかりだし、かじ取りをうまくやっていけば、過去に遡って、今放映している物
語の意味というのは変質していくもんだと思う。人間と動物、人間と自然という対立も
、これからの物語が一元論的にまとめあげていけば、今の時点での意味も変化していく
だろうし。

PS.
 「モモかわいい」というなら、2話のは凶悪だと思う。
 今週のはちょっと憂いが出てて、いや。

                  とよけいな長文  ISAM